あやねは、ゆっくりと男の体を抱きしめていった。

 あやねの細身の体躯と、体格のよい男との不釣合いが、ますます強調される。

 16歳ながら93cmを誇る、あやねの豊満な巨乳が、男の胸板でつぶれている。

 その真っ白な肌は、もち肌のように柔らかい。

 抱きしめられただけで、天にも昇るような、そんな心地―――


「貴方は何秒もつのかしら?」

「ふぎゃあああああ!!」


 しかし、今、あやねに抱きしめられている男に、極上の女の体を味わうほどの余裕はなかった。

 あやねのたくましい腕が、男の背中にまわっている。

 そして、まるで男の全身を包み込むようにして、あやねは男の体を潰しにいっていた。

 バギ、ベギイ、という骨の砕ける音が響く。

 自分の娘ほどの少女に、男はなすすべもなく、その体を潰されていった。


「すごい音してるけど……なに、もう限界なの?」

「ひガガガ…ヒュウー……」

「……情けない男。もう少し楽しませてくれると思ったのに……」


 男の体を潰しにかかっているというのに、あやねの様子はまるで普段と変わらない。

 まるで何かのついでのように、片手間で男の力を圧倒している。

 男の体は、貧弱とは程遠いものである。

 筋肉は隆起し、それでいてその筋肉には無駄がなく、一本一本の繊維が極限まで高められている

 経験も豊富そうで、年齢は30歳なかばといったくらいだろうか。

 精悍そうな顔つきと、意思の強そうな風貌……

 里においても、皆の信頼を一身にあびる有力者。


「ひぎゃああああああ!!」


 しかしそんな男も、あやねの前では悲鳴をあげるだけの雄猿に変貌する。

 あやねの大きな胸に胸板を潰され、背骨をそらして必死にその痛みから逃れようとしている。

 しかし、男の腕は、あやねが男を抱きしめているせいで、もとより使えない。

 結果。何もすることができずに男は、あやねに潰されるしかなかった。

 少女と形容してもいい年頃の女に、手も脚もでずに嬲りものにされていく。

 目は見開いて黒目はなくなり、口からは涎をたらす。

 刻一刻と、バギイ! ブチイ! と、自分の体が圧壊の末路をたどっていく。

 気が狂わんばかりに、男はその自分の壊されていく音を聞くしかなかった。


「……もういいわ。死になさい」


 情けない男の姿に嫌気がさしたのか、あやねは「ふん!」というかけ声とともに、男の背中にまわした腕に力をこめた。

 バギイイン!! と、今までとは性質の異なる破裂音が響く。

 途端、ビクンビクンと痙攣する男の体。

 そこからは、さきほどまでの暴れまわる姿はない。

 唐突に大人しくなり、背骨があるのならば構造上とれないような、不自然な格好のまま動かなくなる。

 体の芯がなくなってしまった人形のような姿。

 男は、あやねの怪力によって背骨を破壊されてしまった。

 当然に、即死である。


「まったく……この程度で壊れちゃったの?」


 あやねは、事切れた男の体を尚も抱きしめ続ける。

 もはや動かなくなった男を玩具にして、背骨の折れたソレをさらに折りたたむ。

 バギン! ベギ! という壊れる音が、室内に響いていく。

 みるみるうちに、男の体はさらに小さくなっていく。

 骨を砕かれ、肉を潰されていく光景……

 そして、あやねは、男の体を肉塊に変える動作をやめずに、室内に残った男たちに対して言葉を放った。


「ふう、期待はずれもいいとこね。で、次は誰なの? 」

「ひ、ひい」

「悲鳴なんかあげてもダメよ。この部屋からは逃げられないんだから。貴方たちが何をしたのかは知らないけど、私に下された任務は一つだけ。この部屋にいる人間を、できる限り残虐な方法で殺してほしいっていうこと。
 ……そうとう、人から憎まれるようなことしてたのね、貴方たち。見たところ、ご同業のようだけれど……」


 肉塊と化した男をさらに抱きしめる。

 もはや頭部を残して、男の体のほとんどは、原型をとどめていない。

 室内には男の体が潰れる音だけが響く。

 室内にいる5名の男たちは、まるでそれが自分のたどる末路であると教え込まされているようで、恐怖に駆られて身動き一つとれなかった。


「だらしないわね。それでも貴方たち忍びなの? まあ、貴方たちの隊長さんが、私に完膚なきまでにボロ負けして、こんなふうになっちゃったんだからしょうがないだろうけどさ」

「ゆ、許して……命だけは……命だけは……」

「ダメに決まってるでしょ? ほら、覚悟きめなさいよ。さあ、次は誰なの? なんなら、全員同時でもいいのよ。なんだか貴方たち、本当に弱そうだから」

「……ひ、ひいいい、許して許して……」

「さてと、じゃあ、誰が次は―――」


 あやねは、完全に潰れてしまった男の体を離すと、かろうじて原型をとどめた男の頭部を掴む。

 精悍そうな顔つきが分かる。原型のままの男の頭部。

 それを、あやねは自分の豊満な巨乳におしあてた。

 男の顔面に、あやねの胸があたる。

 押し当てられた男の頭部によって、あやねの大きな胸が淫靡に変形する。

 そして、あやねは、それを「ふん!」というかけ声とともに潰した。

 グチャっとばかりに潰れ、鮮明な赤色が周囲に飛び散る。

 それは、あやねの白い肌をも赤色に染めて、彼女の妖艶な印象を格段に増した。

 あやねは完全に潰れてしまった男の肉塊をゴミでも捨てるように放り投げる。

 そして、口元にまで付着していた男の赤い血液を、ペロっと舌で舐めとりながら、


「―――次は、誰がこんなふうにされたいの?」


 腹違いの姉妹である、かすみとは異なり、人を殺すことにになんの憂いも感じていないあやね。

 逆に、男の体を破壊できることが嬉しいというばかりに、その瞳をランランと光らせて、室内に残った男たちに迫っていく。

 それに、5人の男たちはただただ後ろに後退するだけだ。

 年端もいかない少女。

 自分達とは一回りほど年齢が下の少女に対して、屈強な男たちは怯えきって逃げるだけ。

 歩くごとに淫靡に揺れる大きな胸。

 堂々とした歩き方と、微塵も自分の敗北を疑っていない自信に満ちた瞳。

 その姿に、男たちはただただ萎縮するばかりであった。



「そうだ、いいこと思いついた……このままやっても面白くないから、ハンデをつけてあげる。そうねえ……じゃあ、これから貴方たちを殺すときには、さっきの隊長さんみたいに、この胸に頭を押し付けて潰してあげるわ。
 攻撃方法は限定されるんだから、弱すぎる貴方たちにもチャンスがあるかもしれないわよ。それに、最後に感じられるのが、私の胸なんだから、男としては本望でしょ?」



 いい終わるや否や、あやねは手近の男にとびかかった。

 必死に逃げようとする男を背後から捕まえ、正面をむかせる。

 こうなればヤケだとばかりに男が繰り出してきた手刀。それをあやねは「くす」とばかりに笑みを浮かべて、片手で受けた。


「―――ほい」


 男のすべての行動を無力化したあやねは、いきおいよく男の顔面を自分の胸におしこんだ。

 ぐにゅう、という具合に巨乳がつぶれ、男の頭部は柔らかい二つの双丘の中に包み込まれる。


「はい、つかまえた〜」

「むぐうう! やむうううう!」

「暴れても無駄よ。じゃあ、さっそく……」


 両腕をもって、男の頭部を自分の胸におしつけるあやね。

 そして、一切の容赦もなく―――


「はい、じゃあ、サヨナラ」

「むぎゃああぶふっふううう!!」


 大きな柔らかい胸が、一瞬にして凶器にかわる。

 男の断末魔の悲鳴と、あまりの激痛に自然と暴れるその身体。

 すぐには殺さない。痛めつけてから殺す。

 あやねはしっかりと手加減をしながら、男の頭部を壊していく。

 鼻がつぶれ、前歯が砕ける。

 息など、あやねの生乳に封殺されていてできるはずもない。

 視界は暗闇。

 ただただ顔面と後頭部に加わる信じがたい圧力。

 恐怖に身を焦がしながら、男はあやねの胸でくぐもることになる悲鳴をあげつづけることしかできない。


「ほら、仲間がこんな目にあってるのよ? 貴方たち、助けようとか思わないの?」


 まるで赤ん坊に母乳を与えるように、男の頭部を胸で潰しながら、あやねは残った4人の男に対して言葉を放った。

 バギベギと潰れていく音。

 くぐもった悲鳴。

 死への恐怖から必死に暴れる男の体。

 それらを余裕の表情で押さえつけながら、残った4人に対して話しかける。

 そのあまりの強さには、男たちは完全に戦意を喪失してしまったようだった。


「……まったく、ここまで情けないと頭にくるわ。もういい。さっさと全員殺そう」

「むっふううっふうふうう!!」

「―――えい!!」


 腕に力をこめる。

 途端、男の体からは一切の動きがなくなった。

 なんでもないように、男の命を刈り取っていくあやねの姿。

 血に染まり、露出度の高いあやねの全身は赤色で染まっている。

 まさに、戦姫。

 男の血を吸って生きる、悪魔のような女。

 潰れた男の頭部を、胸の中からひきずりだす。

 そして、それを悲鳴をあげて腰をぬかしている男に向かって投げつけた。

 肉の塊になったかつての同胞の姿を見て、4人の男たちは今度こそ、呆然とあやねのことを恐怖の眼で見つめるだけになった。


「―――じゃあ、殺すわよ」



 ……………

 ………

 …



 そこからさきは、まさに虐殺の嵐だった。

 あやねは宣言どおりに、男たちを殺すのに、自分の胸に男の頭を押し付けて潰していった。

 逃げ惑い、必死に抵抗する男たちの攻撃をすべて無効化する。

 自分との強さの違いをみせつけるように、片手で攻撃を受け、クナイを人差し指と中指だけで受け止め、どんなに早く逃げる男にも、余裕の表情で追いつく。

 そして、まるで獲物に食いつくようにして、あやねは男の頭部を胸に押し付けていく。

 隙をついてジャンプ。

 獲物を狩るようにして、男の頭部を自分の胸に押さえつけ、捕食活動の準備は完了する。

 自分の胸の中で悶え苦しむ男の苦悶を楽しみ、その顔面が胸で潰れていく感触を楽しみ、そして散々苦しめてから、いっきにその頭部を潰す。

 それを繰り返し繰り返し……

 年齢からすれば高校生にすぎないあやねが、楽しそうに屈強な男たちを狩っていく。

 胸にこすりつけるように潰し。

 潰すことはせずに、胸におしつけたままに静止し、そのまま窒息死させる。

 4人の男が絶命したのは、隊長が殺されてから、10分もかからなかった。

 部屋の中。

 そこには、5人の死体と、そこに佇むあやねの姿しかない。

 血を浴び、真っ赤に染まったその肢体。

 妖艶な様子をそのままに、あやねはゆっくりと戦果を見渡し、仁王立ちで立つ。

 腕を組み、不機嫌なような表情。

 そしてあやねは、近くにあった男の死体を蹴り上げて肉塊にしながら、胸の中にある自分の正直な思いを口にした。



「……だらしない男……もっと、私を楽しませてくれる男はいないのかしら」



(続く)