あやねの任務は、屋敷におびきだした忍者5名を、すみやかに暗殺することにあった。
ことの成りゆきは知らない。
どういう経緯をもって、その忍者たちが屋敷の中に進入してきたのか。
何故、彼らを抹殺しなければならないのか、あやねはまったく、そのことについて知らされてなかった。
(さてと、とっとと始末しちゃおうかしら)
しかし、あやねにとって、任務こそがすべてである。
経緯がどうであれ、首領から言い渡された任務こそが、絶対遵守の掟であり、それ以外はどうでもいいことなのだ。
あやねは、くの一としての任務を十全に果たそうと、屋敷に侵入してきた忍者5名を、すみやかに暗殺していった。
(よいしょっ)
「あぎゃぎ・・・・・・」
あやねの選んだ殺害方法は、単純なものだった。
天井裏にひそむ。
そして、侵入してきた5名の忍者のうち、一番背後にいる者に狙いを定める。
それからは一瞬だった。
天井裏からぶらさがって脚をだし、その妖艶な生脚を男の頭部にからみつける。
太ももが男の頭部を包みこみ、女の生足に男の頭部が捕食されてしまったような光景。
ムッチリと育ったあやねの両脚が、がっちりと男の頭部を挟み込む。
そしてあやねは、そこからさらに、男を宙吊りにすることを選んだ。
太ももに獲物となる男の頭部を挟みこんだまま、腕の力だけで体を持ち上げ、男の体を宙吊りにする。
男の体は、じたばたと足掻くが、あやねの力の前には脱出することなど不可能だった。
(ふふふ、暴れてる暴れてる。でも、仲間は貴方に気付かないみたいね? ほら、他の人たちは、貴方を置いて先へ行っちゃったわよ)
天井にぶら下がり、滑稽に暴れる男を太ももで挟み込んで宙吊りにしながら、あやねは嗜虐的な表情を浮かべて、男の反応を楽しむ。
男の顔面はあやねの秘所でおおいつくされ、叫び声をあげたくてもあげられない。
くぐもった声を、あやね下半身へ漏らすことしかできなかった。
男は必死に抵抗を試みる。
唯一無事な両腕を、あやねの太ももにあてがえ、渾身の力でその拘束から脱出しようと努力する。
しかし、万力のような太ももの力は、衰えることをしらなかった。
男が抵抗するたび、あやねは手加減してやっている脚に、少しづつ力をこめていく。
今では、男の頭部からはメキメキという圧壊音が響き始めていた。
(はい、さよなら)
ひとしきり男に絶望を与えたあと、あやねは勢いよく脚を捻った。
ッギン!! という、頚椎が折られた音が響く。
それきり、男の体は暴れるのをやめ、グタリとその両腕が垂れ下がった。
男の頭部を太ももに挟み込んだまま、あやねはその男の首の骨を折ったのだった。
魅惑の脚線美の中に包み込まれている男の首は180度に曲がり、一目で絶命しているのが分かった。
「弱すぎ」
端的に感想をもらすと、あやねは仕上げとばかりに、男の体を天井へと運んでいく。
太ももに男の顔面を挟み込んだまま、両腕の力だけを使い、スルスルと天井裏へと引き上げていく。
その光景は、獲物をしとめた女王蜘蛛が、巣に引き上げていくのと似ていた。
ダランと弛緩した男の死体が、なすすべもなく吊り上げられていく。
そしてあやねは、男の死体を天井裏にまで引っ張り込むことに成功する。
それで死体の隠滅は完了した。
「さてと、残り4人、とっとと殺しちゃおうかな」
天井裏にひそんだ女くの一は、気軽にそう言う。
敵の一味は、けっして弱いというわけではない。
それ相応の手練であり、並みの忍者であれば返り討ちにあうのが関の山だろう。
しかし、あやねにとってみれば、屋敷に侵入してきた5名の忍者は、話にならないほど弱すぎるものだった。
それを証明するように、あやねは次々と、男たちを狩っていく。
さきほどと同じように、天井裏から神出鬼没に現れると、圧倒的な技量と力をもって、男の首の骨を折っていく。
あやねの女らしく妖艶に育った生脚が、男の首を包み込むと、すぐさまその命を刈り取っていた。
1人、2人……3人。
屋敷の天井裏には、あやねに引っ張り込まれた4名の男の死体が、無残にも転がることになる。
首の骨を折られたもの、はたまたその怪力でもって頭部自体を潰されたものと、年端もいかない少女に嬲りものにされた男たちの末路が、天井裏では垣間みることができた。
屋敷に侵入してきた忍者4名を事も無げに暗殺してしまったあやね。
今では、5人いたはずの侵入者は、その隊長クラスの男を残すだけとなっていた。
彼はまだ、自分の部下がどのような最後を迎えたのか知らない。
自分は任務を遂行しつつあると、そう勘違いしているだけである。
しかし、その幸福な時間もすぐに終わった。
頭上、男の真上の天井が、勢いよく開いたのに気付いた。そして、それが最後となった。
「はい、貴方が最後よ」
「な!? うぎゃああああッッ!!」
気付いたときには遅かった。
男の胴体が、あやねの生脚に挟み込まれ、そして宙吊りにされた。
ギリギリと、男の体はあやねの太ももによって潰されていく。
あやねの脚は、男の両腕も包み込むようにして、その体を挟み込んでいる。
結果、男はなんの抵抗もできないでいた。
宙吊りにされ、じたばたと体を動かすしかない。
それはあまりにも滑稽な光景だった。
大の男が、年端もいかない少女に羽交い絞めにされ、潰されていく。
あやねの肉圧たっぷりの太もも。
男の胴体は軋みをあげ、徐々に潰されていく……
「っぎゃっぎいいいいいッッ!!」
「すごい悲鳴ね。まあいいわ。もう静かにしてる必要もないしね。うふふふ、ほら、もっといい声で鳴きなさいよ」
「ひっぎいいいいい!!」
あやねは、さらに脚に力をこめた。
途端、男の体はビクっと痙攣する。
ギリギリと、あやねの生脚が男の胴体に食い込んでいく。
女性特有の柔らかそうな筋肉。
それが男の体に減り込み、男の胴体は、あやねのムッチリとした両脚に埋もれるようになっていた。
「ひいいいいい!! やめてええええ!!」
目を見開き、苦痛に叫び声をあげるしかない男。
男の行動は、すべてあやねの支配下にある。
抵抗しようにも、両腕までも挟み込まれている状態では、何をすることもできない。
肉が軋み、骨が砕かれていくような音が屋敷に響く。
メギバギっ、という自分の体が壊れていく音―――それに男は、純粋に恐怖を感じていた。
宙吊りにされ、自分の体を自由に動かせない状況。
けっこうな高さのある空中で、男は必死に悶えていた。
その恐怖は想像を絶するものがあった。
相手に生殺与奪の権利を握られる恐怖。
男の体など、あやねのきまぐれで、すぐさま肉隗にかわってしまうのだろう。
それが分かっている男は、ただただ悲鳴を漏らし、命乞いをするしかなかった。
鍛えぬかれ、里では生粋の戦闘集団に属する男が、あやねに対して心からの命乞いをする。
あやねは、そんな男の様子を見て、嗜虐的な表情を浮かべて微笑していた。
男をいたぶり、恐怖を与え、必死に叫ぶその悲鳴が、あやねは好きだった。
ゾクゾクと、背筋に快感がはしる。
その快楽をさらに得ようと、あやねは情け容赦なく、男に対する拷問をはじめる。
とっとと殺してやればいいのに、あやねはそれをしない。
男の体を玩具にして、あやねはさらなる苦痛を与えていった。
「ほ〜ら、ブラブラ〜」
「ひっぎいいいいいい!!」
男の胴体を挟み込みながら、あやねは腹筋の力をつかって、男の体を上下に動かす。
半円を描くようにして、男の体はスイングされた。
その遠心力は、そのまま男の体に対する苦痛として顕現する。
グルングルンと視界がまわっていく。
抵抗したくてもできない。
胴体を両脚で挟み込まれ、宙吊りにされている状態では、抵抗などできるはずもない。
結果、男の体はあやねの玩具と化した。
「ほ〜ら、抵抗しないと潰しちゃうわよ」
「あっぎゃああああああッッ!!」
簡単には殺さない。ただ、男の悲鳴を楽しむだけに、あやねは両脚に力をこめていく。
失神も許さず、メキメキっ! と男の体を潰していくあやね。
男の相貌は、恐怖のあまり歪みきり、涙と鼻水で凄惨な表情になっていた。
男のプライドどころか、人間としての尊厳すら失ってしまったような汚らしい表情。
ポタポタと涙は地面へと垂れ、悲鳴をあげるごとに口からはツバが飛ぶ。
口の周りには、蟹がふくような泡がこびりつき、男の瞳は黒めがかろうじて残るだけで、そのほとんどが白目になる。
それでも、あやねは男を虐めるのをやめなかった。
しだいに、男から抵抗しようという気力がうせる。
必死に暴れていた体がダランと宙吊りにされるだけになり、あやねの責めを黙って甘受するようになっていく。
それはもう、人形とでもいうべきものに成り下がっていた。
己の意思など何もないようなただの物体。
生まれてからこのかた、必死に修行を積み重ねてきた男を、あやねは短時間で屈服させてしまった。
まだ16歳―――可愛らしいあどくなさを残す少女が、屈強な男忍者を完全に壊してしまったのである。
「ふう。もう終わりみたいね……まったく、だらしない」
自分の股の間に挟みこんだ男が、まったく抵抗しなくなったのを感じ取り、あやねは嘆息をもらす。
そしてあやねは、つまらなそうな表情を浮かべながら、その玩具を静かに片付けはじめた。
両脚に力をこめる。
あやねの太ももに、一筋の筋肉が浮かび上がった。
それだけ……ただそれだけで、男の体は魔法にかかったように、バギバギと潰れていく。
両腕の骨が砕け、アバラ骨が粉砕する。
骨が砕ける独特の音だけが屋敷の中にこだまする。
そして、それだけですべては終わった。
男の瞳からは生気がなくなり、完全に絶命するに至る。
ここまで、わずか10分―――特殊部隊が屋敷に潜入してから、わずか10分をもって、そのことごとくがあやねに虐殺されていた。
「まったく、つまらないわ」
あやねは言うと、ゆっくりと両脚から力を抜いた。
宙吊りにされていた男が地面へと落とされる。
絶命した死体が地面に転がり、それですべては終わった。
あやねは何事もなかったように、腕だけの力で屋根裏へと戻っていく。
女王蜘蛛が己の巣に帰るかのように、その姿は神々しいものがあった。
後には、体を潰された男の死体だけが残った。
(続く)