最終話です。
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 魔王軍の本拠地には簡単に侵入できた。

 激しい抵抗を予想していたレッドたちは訳も分からずに道を進んだ。

 詩織たちが根城にしているのは世界戦隊協会のビルだった。体の大きな魔物たちが生活しやすいようにカスタマイズされ、部屋と部屋を隔てる壁は取り払われて吹き抜けになっている。しかしビルに侵入してから今まで一匹の魔物とも会わなかった。



「お兄ちゃん、なにか変だよ」

「わかってる……けど進むしかない。そうだろ?」



 敵の本拠地に見張りもいないなんてことは普通ありえなかった。罠? けれど圧倒的に実力差がある相手に罠なんて張るものなのだろうか。レッドたちが怪訝に思いながら慎重に歩を進めていく。

 そして―――、

 詩織が待つ最上階にたどり着いた。



「あ、レッドさん遅かったですね」



 戦隊協会総帥の椅子には詩織が腰かけていた。しかも彼女は一人ではなかった。詩織はレッドたちを待ちながら弟の調教をしていたのだ。



「アッ! アッ! アッ!」



 詩織が弟を背後から抱きしめ拘束し乳首責めをしていた。

 彼女の艶めかしい指が「カリカリ♡」するたびに弟の体が「ビクンビクン♡」と痙攣していく。両方の乳首を同時にリズミカルに刺激されているだけ。それなのに弟の顔には理性というものがなかった。白目をむいたアヘ顔でトロトロにトロケた顔をさらして、メスの喘ぎ声をあげ続けていく。



「あんッ! アンッ! アヒッ!」



 ドビュッ! びゅびゅっ! どっびゅっ!



 さらにはお漏らし。全裸に剥かれた弟の股間から白い液体が漏れてくる。詩織がカリカリと乳首をひっかくだけで射精しているのだ。足下には大量の精液が水たまりのように溜まっていた。



「はい、とどめ」



 グリグリグリッ!



「ひっぎいいいいいッ!」



 詩織が弟の乳首をつねりあげる。

 それだけで体を大きくのけぞらせた弟が痙攣しながら気絶していった。最後に大量の精液がこぼれ落ち、それきり動かなくなる。



「戻れ」



 完全に気絶したことを確認した詩織がつぶやくと、弟の体が明滅して、次の瞬間には詩織の持つ小瓶に吸収されていった。

 これも魔法なのだろう。レッドには原理すら分からなかったが、弟の体を小さくして小瓶に閉じ込めてしまったのだ。彼女の手に握られている小さな瓶の中では、全裸の弟がビクビク痙攣しながら悶えていた。



「待ちくたびれましたよ、レッドさん」

「し、詩織」



 ニッコリと笑いながら詩織が立ち上がる。

 それだけでレッドの足がすくんだ。

 最初に会った時とは比べものにならないほどの圧に怖じ気づく。初めて会った時はただのアルバイトだった。身長だっておっぱいだってこんなに大きくない。あの時は学校の制服に身をつつんだあどけない少女だったはずだ。



「ふふっ」



 それなのに今の詩織は別格だった。

 制服姿ではなく魔王の姿。漆黒の黒光りするレザーコスチュームに身を包んでおり、胸元だけが大きくひらかれている。黒の中に浮かんだ肌色の暴力がさらに詩織のおっぱいの迫力を増して見せており、そこに視線が集中してしまう。世界征服のためにいったいどれほどの男をエサにしたのだろうか。気を確かにもっていないと見ているだけで射精してしまう。レッドは歯を食いしばってなんとか耐えた。



「比奈ちゃんも、はじめまして」



 気さくに話しかけてくる。

 恐るべき魔王から視線を向けられても比奈は動じなかった。無言で詩織のことをにらんでいる。



「ふふっ、やっぱり実物のほうがかわいいですね」

「…………」

「男をエサにしてないのにこの魔力量。やはり比奈ちゃんは逸材です」



 詩織が何を言っているのかレッドには分からない。

 けれどやらなければならないことだけは分かっている。ガクガク震える体に鞭を打って、レッドが決死の覚悟で言った。



「俺たちと勝負しろ、詩織」



 一歩、前に踏み出してから、



「俺たちが勝ったら、世界征服もやめるんだ。元の男女平等の世界に戻すと、そう約束しろ」



 もちろん詩織にそんな義務はない。

 彼女一人に万が一勝てたとしても魔王軍に勝てるだけの戦力なんてないのだ。自分たちにとって都合の良い条件。それはレッドにも分かっていた。それなのに、



「いいですよ。わかりました」



 詩織がニコニコとした笑顔で話しかけてくる。



「レッドさんたちが、ティファちゃん、エイファちゃん、それに私に勝てれば元の世界に戻してあげます」

「いいのか?」

「ええ、もちろんです。ねえ、みんな」



 呼びかけるとティファとエイファが瞬間移動してきたように詩織の横に立った。その顔には隠しきれない愉悦が浮かんでいる。



「楽しみ~」

「はやくやりましょう」



 レッドたちを見下ろす捕食者の笑み。

 この勝負に負けたら自分たちは食べられてしまうのだ。あらためてそのことを自覚するとレッドは腹の底がヒュンッと落ち着かなくなるのを感じた。



「お兄ちゃん」



 そっと比奈がレッドの背中に触れてくる。



「大丈夫。落ちついて」

「ひ、比奈」

「必ず勝とう。ね?」



 気丈にも笑う妹の姿に勇気づけられ、レッドが再び戦う男の顔になった。

 最後の戦いが始まる。



 *



「いくぞ!」



 最初から出し惜しみするつもりはなかった。

 この勝負のために練った秘策。それは、



「比奈、頼む!」

「うんッ!」



 キュイイインッ!



 魔力が練り込まれる音が響き、比奈の両手からピンク色の輝きが放たれた。すぐにレッドとイエローの体がピンク色に輝く。身体強化の魔法だ。これまで感じたことのない強さが体の底からわいてくる。



(これならいける)



 レッドとイエローがぐいっと下半身に力を溜めて、爆ぜた。爆発じみた加速で一瞬で詩織に迫る。ニコニコしている詩織にむかって、右拳を叩きこもうと、



「ちょっとちょっと」

「最初はエイファたちが相手ですよ?」



 がしっと。

 簡単にレッドとイエローの手首がつかまれた。詩織にむかって放たれようとしていた拳がサキュバスの大きな手によって掴まれ、そのまま、



「「飛んでけ~」」



 ドッゴオオンンッ!

 投げ飛ばされる。レッドたちの突進力も力に変えた投げ飛ばし。カタパルトから発射されたみたいにレッドとイエローの体がビルの壁に激突する。



「まだまだ!」



 今までだったら再起不能になる衝撃だったが、今は比奈の身体強化がある。間髪入れずに立ち上がろうとした―――瞬間だった。



「「潰れろ」」



 ドッスンンンッ!



「「ぎゃああああああッ」」



 レッドとイエローの顔面にサキュバスの大きな足裏が炸裂する。

 倒れたレッドたちに対する容赦のない踏み潰し。ティファとエイファの長くて逞しい足が獲物を喰らうようにしてレッドたちの顔面を覆い尽くしてしまった。



(く、くそ)



 踏み潰しが継続されている中、レッドたちがなんとか立ち上がろうとする。

 仰向けに倒れて地面に縫いつけにされてしまっている絶体絶命のピンチから脱しようと必死だ。レッドがティファの片足―――自分の顔面を踏み潰している足を両手でつかみ、なんとかどかそうと全力を出すのだが、



(び、ビクともしない)



 力の差は歴然だった。

 しかもティファたちは全力を出していない。それはレッドたちを踏み潰しながらニヤニヤと笑っている姿を見れば明らかだった。



「ふっ、ザ~コ」

「このまま踏み潰してあげましょうか」



 ぐりぐりッ!

 サキュバスたちが足を「ぐりぐりッ♡」と動かしながらさらにレッドたちの顔面を踏む。ミシミシと軋む音が響いていく。サキュバスたちの片足一本。それにも勝てないという惨めな状況に、はやくもレッドたちの心は折られようとしていた。



「はああああああッ!」



 裂帛の気迫が場を貫く。

 サキュバスたちに突進してきたピンク色の輝きが煌めいたかと思うと、ティファとエイファの体が崩れ落ちた。



「大丈夫? お兄ちゃん」



 比奈だ。

 救出したレッドたちを背にした妹が、ティファとエイファを睨みながら言う。



「わたしがやる」

「ひ、比奈」

「お兄ちゃんたちは下がってて」



 止めるヒマもない。

 すぐに比奈がティファたちに突進していく。それを迎え撃つのは最強のサキュバスたちだ。比奈の攻撃を受けて驚きの表情を浮かべたティファとエイファが、目を輝かせながら比奈を迎え撃っていく。



「な!?」



 始まったのはレッドの目では追いきれない速さの戦闘だった。

 比奈の体がピンク色の輝きだけを残して見えなくなる。サキュバスたちの大きな体だけがかろうじて視認できるだけ。大迫力の戦闘を前にしてレッドとイエローは呆然としていた。



「ひ、比奈。いつの間にこんな力を」



 妹は病弱だった。

 魔力量は大きかったが少し動いただけで息切れをして熱をよく出した。寝込むたびに自分が看病してきたのだ。「ありがとうお兄ちゃん」布団で熱にうなされながらお礼を言われた場面が思い出される。レッドは妹をずっと守っていこうと誓っていた。それなのに、



「守られてるのは、俺のほうじゃないか」



 それが悔しい。

 けれどどうすることもできない。自分たちでは介入することもできないレベルで行われる戦闘をただただ呆然と見つめるしかなかった。



「すごいじゃん、あんた」

「人間にしておくのがおしいです」



 嬉しそうにティファとエイファが言った。

 彼女たちの体はボロボロになっていた。そのすべてを比奈一人がやってのけたのだ。



「はあはあはあ」



 妹が肩で息をしている。

 けれども体は無傷だった。しかも「すうううッ」と深呼吸しただけで体力を回復させてしまった。練り込まれた魔力が比奈の体の中に充満しているのが見える。



「さすがは比奈ちゃんですね」



 戦いを見守っていた詩織が言う。



「やっぱりすごい逸材です」



 近づいてくる。

 そしてサキュバスたちとバトンタッチして、比奈の前に立ちはだかった。



「次はわたしが相手です」

「……光栄です」

「ふふっ、いきますよ?」



 詩織と比奈がかまえる。

 新魔王。

 世界最強戦隊や総帥すら子供扱いしてしまえるほどの圧倒的実力。それが分かっていてもレッドは期待せざるを得なかった。今の比奈なら。自分の妹ならもしかして―――そんな淡い希望が胸の中で育っていく。



「比奈、がんばれ!」



 レッドの声かけ。

 それにニッコリと笑った比奈が詩織にむかって突進していく。

 それを詩織が向かいうった。



 *



 それは信じられない光景だった。

 勝負はあっという間についてしまった。

 それがとにかく信じられなかった。いや、信じたくなかった。



「うん、やっぱり筋がいいですね比奈ちゃんは」

「う……ううううッ…………」



 詩織が片手で比奈の首を絞めながら宙づりにしていた。

 身長差から比奈の足はブラブラと揺れるだけ。その体も短時間でボロボロになっていて、ヘルメットは砕けて素顔が見えるようになってしまっていた。



「ひ、比奈」



 レッドが呆然とつぶやく。

 比奈の猛攻を笑顔のままで凌ぎきった詩織が、左手でパンチを放った。

 詩織は左パンチしか使わなかったのだ。それなのにそのことごとくは比奈の体にめりこみ、アッパー気味に放たれた3発目が妹の胴体を貫いた瞬間に勝負は終わってしまった。倒れそうになった比奈の首を左手でわし掴みにして、首絞め宙づりが続いている。比奈の完敗だった。



「すごい魔力量ですね。普通、わたしのパンチを二発も耐えられるわけないんですけど」



 詩織が比奈を見つめながら言う。



「これだけの実力をなぜ隠す必要があるんです?」

「ううう……うッ……」

「ああ、そうか。レッドさんのためですか」



 詩織が比奈の瞳をのぞきこむ。

 その視線はすべてを見通す。死にかけの少女の脳味噌の中を読むことなんて簡単だろう。



「頼れるお兄ちゃんと病弱な妹という関係性を壊すのが怖かったんですね」



 ニコニコ笑いながら、



「だから病弱な体を魔力強化することもしなかったんですか。そうですよね、比奈ちゃんにかかれば、身体強化なんて簡単ですもんね」



 さらに深く。比奈の記憶と心をのぞいた詩織が驚いた表情を浮かべた。



「まあ、比奈ちゃんってば……いい趣味してますね」



 くすりと笑って、



「まさか自分のお兄ちゃんで、」

「うわあああああッ!」



 死の間際まで追い込まれていたはずの比奈が渾身の力を振り絞って暴れた。なけなしの魔力を右足にこめて詩織の体を蹴ろうと、



「じっとしていてください」



 ぎゅうううううッ!



「かひゅううううううッ!」



 そんな試みは詩織が左手にギュっと力をこめるだけで終わってしまった。あまりの力強さに首の骨が砕けたかと思うほどの一撃。右足にこめられていた魔力が霧散し、ビクンッと大きく比奈の体が揺れた。



「なるほどなるほど……そういうことなんですね」



 比奈を読んでいく。

 一人の少女の人生を丸裸にしていくのだ。

 記憶と心が読まれるたびに幼い少女の体が「ビクンビクンッ♡」と跳ねて、痛々しかった。



「やめて……読まないで……」



 比奈の苦渋に満ちた瞳から涙がぽろぽろと流れていく。それを見て詩織が、「ごめんなさい、やりすぎちゃいましたね」と謝った。



「でも、やはりその考えはおかしいですよ」

「な、に……言って……」

「比奈ちゃんは自分を解放してあげたほうがいいと思います」

「ふ、ふざ、け……」

「ふふっ、すぐに自由にしてあげます。少し待っていてくださいね。その前に掃除しちゃいますから」



 ニンマリと詩織が笑った。

 彼女の視線が呆然としているレッドを見下す。



「ほらレッドさん。いいんですか? かわいい妹さんが首を絞められて殺されそうになってるのに、突っ立っているだけで」



 詩織の標的がレッドに変わる。

 ぽいっと比奈を上に放り投げながら回転させ、背後から再び左手で首をわし掴みにした。

 レッドの視界には、首を絞められ苦悶の表情を浮かべる妹の姿が飛び込んでくる。眉を八の字にして顔を鬱血させた比奈が「ビクンビクンッ♡」と痙攣を始めた。



「や、やめろおおおッ!」



 我を忘れたレッドが突っ込む。

 詩織の左手は比奈を締め上げているために使えない。死角となっている彼女の左側にまわりこみながらなんとか妹を助けようと、決死の、



「無~駄」



 ドッッスンッ!



「ひぎいいいいッ!」



 左足一本。

 それがレッドの体に直撃して吹き飛ぶ。身体強化されていても関係なく壁に激突して呼吸が不可能になる。それでもなんとか立ち上がったレッドの顔面に炸裂したのは詩織の左足裏だった。



「ほらほら~、がんばってくださ~い」



 ドッスンッ!

 めっぎいいッ!

 詩織の蹴り。

 それが次から次へと着弾してレッドの体がボロ雑巾のようになっていく。蹴られ吹き飛ばされ壁に激突して跳ね返ってきたところをまた蹴られる。詩織は左足一本しか使っていない。しかも左手にはなおも比奈の首が握られている。これ以上ないほどのハンデがありながらも、詩織は一方的にレッドを蹂躙してしまえるのだ。もはや戦闘ではなく遊びだった。



「はい、トドメ」



 ベッギイイイッ!



 仰向きに倒れたレッドの顔面を詩織が踏み潰す。大きな足裏がレッドの顔面を覆い尽くしてしまった。体のバウンドすら許さない無慈悲な踏みつけによってレッドの抵抗は完全になくなった。



「ふっ、弱いですねレッドさん」

「うううッ!」

「妹が殺されそうになっているのに負けちゃいました。レッドさんは弱いので、比奈ちゃんのことを守ることもできません」

「ひゃ、ひゃめでッ!」

「兄が弱いと妹も大変なんですよ。でももう大丈夫です。わたしが比奈ちゃんのこと解放してあげますからね」



 レッドにはさきほどから詩織が何を言っているのかさっぱり分からなかった。比奈の心を読み尽くして、詩織は何を確信しているのだろう。



「まずはおっぱいで食べちゃいます」

「うううッ♡」

「足の指をひろげてあげます。わたしの足の指と指の間から、妹が食べられていくところを惨めに見上げてくださいね」



 レッドの顔が絶望に染まる。

 詩織の左手にわし掴みにされていた比奈が最後の力を振り絞って、



「たすけて! お兄ちゃん!」

「比奈ああああああああッ!」

「はい♡ ぱああっくんんッ♡」



 捕食された。

 比奈の頭部が詩織のおっぱいの中に閉じ込められる。肌色たっぷりな巨大な乳房と乳房の間に肩から上のすべてを挟み込まれて、比奈の小さな体がビクンッと痙攣した。



「比奈あああッ! 比奈あああッ!」



 レッドは足裏の下から叫ぶしかない。

 なんとか比奈を助けようと、詩織の足首をつかんで顔面を引き抜こうとするのだがビクともしなかった。詩織をよろめかせることすらできずに、彼女の足の指と指の間から比奈がおっぱいで食べられていく光景を見せつけられるだけだ。



「ええと、こうかな?」



 詩織が爆乳の側面に両手をあてがってグニャグニャと動かし始める。

 何かをさぐりながらの行動。彼女の両手がおっぱいを寄せあげるたびに、乳肉と乳肉が「ぐんにゃりッ♡」と蠱惑的に潰れ「ミチミチッ♡」と音がした。その間に挟まれた比奈の頭部はひとたまりもない。すぐに妹の体が命の危険を感じさせるほど痙攣していく。



「もう少し我慢してくださいね比奈ちゃん」

「うううッ♡……ううッ♡……」

「おっぱい洗脳は何度かやったことあるんですけど、理性をはずして本能優先にする操作は……う~ん、難しいですね」



 ブツブツつぶやきながら詩織が言う。



「それだけ比奈ちゃんのレッドさんを思う気持ちが強かったんでしょうね。これだけ理性でがんじがらめにしてあるストッパーを解除するのは大変です」



 まるで難しい実験でもやっているような感じで詩織がおっぱいをこねくりまわしていく。断続的に比奈の体が電気ショックをくらったみたいに暴れた。



「でも比奈ちゃんの本能も強いですからね。少し理性をかいくぐっちゃえば……あ、できましたね」



 簡単に言ってのける。

 その言葉が嘘ではないことは比奈の痙攣が終わったことからも知れた。おっぱいで頭部を挟まれたまま宙づりになっている比奈の体が、ダランと脱力して動かなくなった。



「ふふっ、レッドさん」



 詩織がレッドを見下ろして、



「驚かないでくださいね」



 言葉と同時に詩織が比奈とレッドを解放する。

 おっぱいから生まれた比奈の変化は激烈だった。

 レッドはそれを真正面から見せつけられることになった。



「な!?」



 ピンクのヒーロースーツ。

 それが一瞬のうちに消え、比奈が全裸になる。

 爆乳がさらされ、すぐに漆黒のレザー衣装姿になった。

 それは詩織と同じ衣装だった。胸部だけが意図的に露出されていて、谷間が惜しげもなくさらされている。妹の半裸に近い格好を見て、レッドは言葉を発することもできず呆然とするしかなかった。



「ひ、比奈?」

「…………」



 比奈はうつむいたままだ。

 様子がおかしい妹のほうへとレッドが一歩踏み出そうとする。それを止めたのは詩織だった。



「レッドさん、危ないですよ?」

「な、なにがだ!? ひ、比奈に何をしたんだ!?」

「別に何もしてませんよ。理性のストッパーをはずして、本能を優先するようにしただけです」

「ほ、本能?」

「そうですよ。女の本能です。ほら、レッドさんを見つめる比奈ちゃんの目を見てください」



 ハっとしてレッドが妹を見つめる。

 いつの間にかこちらを凝視していた妹の視線を受けて、震えた。



(う、嘘だ)



 信じられなかった。

 嘘だと思いたい。

 けれど現実は非情だ。

 目の前―――そこでは確かに、比奈がニンマリとした視線でレッドのことを見つめていた。その視線はレッドにも覚えがあるものだった。



(え、獲物を見る目だ)



 詩織やティファたちから受けてきたから分かる。

 比奈は兄である自分のことをエサとして見ている。虐め楽しむ玩具。魔力を生み出す家畜。そして栄養価の高いエサとして妹が自分のことを凝視しているのが分かった。



「お兄ちゃん♡」



 ねっとりと絡みつくような声。

 比奈のそんな声を聞いたことは今まで一度もなかった。こんなの比奈の本当の姿ではない。情欲に満ちて興奮した声をあげているのが妹であるということを、レッドは受け入れることができなかった。



「比奈、しっかりしろ!」

「うん?」

「詩織に洗脳されてるんだろ? 気を確かにもつんだ!」



 叫ぶ。

 目の前の現実を否定したくて、比奈は詩織に洗脳されているだけだと思い込もうとする。しかし、そんな儚い希望はすぐに吹き飛ばされることになった。



「ううん。わたしは洗脳なんてされてないよ?」

「う、嘘だ」

「本当だよ。もともとわたしはこうだったの。お兄ちゃんならわかるよね?」



 比奈が近づいてくる。

 小柄な体躯には不釣り合いな爆乳がブルンブルンと揺れている。巨大なおっぱいが威圧的に迫ってきた。



「や、やめろ」



 後ろに下がる。

 自然と体が震えている。比奈が近づいてくるたびにレッドが一歩一歩後ろに後退していった。



「なんで逃げるの、お兄ちゃん?」

「べ、別に逃げてなんか」

「嘘。ほら、また後ろに下がった」

「ち、違う」

「違わないよ。ふふっ、そうだよね。比奈のこと、怖いんだよね」



 ニンマリと妹が笑う。

 身長の低い比奈がすごく大きく感じられた。この余裕はなんなんだろう。不気味な迫力を感じたレッドがさらに後ろに下がり、そして詩織の体にぶつかってしまった。



「ひいいいッ!」



 通せんぼされたレッドが尻もちをつく。

 自然と妹を見上げる形になった。その凶器じみた爆乳をさらして妹が兄のことを見下ろす。



「ふふっ、怯えてるお兄ちゃん、かわいい」

「ひ、比奈」

「わたし、男の人をいじめるのが好きなんだ」



 淡々と妹が兄に対して言う。



「お兄ちゃんのせいなんだからね? もともとはそんな趣味なかったのに、お兄ちゃんが詩織さんたちにボコボコにされてるのを見て、目覚めちゃったの」

「み、見てた?」

「そうだよ。もちろん魔法を使ってね。お兄ちゃんたちは隠そうとしてたみたいだけど、わたしにかかれば基地にいながらお兄ちゃんたちを観察することなんて簡単なの」



 ニンマリと比奈が笑う。



「ぜんぶ見てたよ? お兄ちゃんが詩織さんにボコボコにされるところも」

「ひいいッ!」

「おっぱいに勝てずにその魅力にメロメロになっちゃって、アヒアヒ射精してるところも」

「あああッ!」

「詩織さんのおっぱいに負けてから、わたしのおっぱいのこと凝視してたもんね?」



 ビクンとレッドの体が震えた。



「き、きづいてたのか」

「あたり前だよ。女の子は視線に敏感なの。かわいそうだから気づかないフリしてあげてたけど、それを真に受けるなんて、お兄ちゃんってば女性経験なさすぎじゃない?」



 くすりと妖艶に笑う。

 年下の少女が性経験でも上な大人に見える。あの病弱な女の子が恋愛経験豊富な大人の女性のようだ。それがレッドには信じられなかった。



「お兄ちゃんがボコボコにされるところ見て、わたしは興奮するようになっていった」

「ひ、比奈」

「我慢できずに基地でオナニーもしちゃったよ。お兄ちゃんが踏み潰されたり、尻尾で食べられるところを見て何度もイっちゃった」



 ガツンと頭を殴られたようになる。

 基地で妹がオナニーしていた? しかも自分がボコボコにされるところをオカズにして……そんなこと信じられるわけがない。



「なに? 女の子はオナニーしないとでも思ってた?」

「そ、そんな……だって比奈は」

「そんなことしないって? かわいくて優しい女の子はオナニーしないとでも思ってたの? ふふっ、ほんとうお兄ちゃんって童貞丸出しだよね」



 妹が……いや、女がニンマリと笑った。



「見てて?」



 比奈が右手をレッドの眼前に差し出す。

 ピンと伸ばされた人差し指だ。それを妹が自分の股間にあてがって、「くちゅくちゅっ♡」といじり出した。尻もちをついたレッドの視線の高さにある妹の股間。そこでイヤらしく蠢く右手を見せつけられる。



「ほら、こうやってオナニーするの」

「あああッ」

「ふふっ、魔法で見るより実物を見ながらのほうが興奮するね」

「ひ、比奈あああッ!」

「ボコボコにされて尻もちついて絶望するお兄ちゃんのこと見下ろしながらオナニーするの、すっごくきもちい。ずっと……こうしたかった」



 んんんッ!

 妹の口から甘い声が漏れて、びくんびくんッと体が痙攣する。イったのだ。絶頂してしまった。満足した妹が右手をあげると、股間と右手の間に愛液の橋がかかった。それを見せつけられる。



「ずっと我慢してきた」

「ひ、比奈」

「お兄ちゃんをいじめて楽しむなんてそんなことしちゃダメだって。病弱な妹のままでいなくちゃお兄ちゃんと離ればなれになっちゃうと思って、ずっと我慢してきたんだ」

「そ、そんな」

「詩織さんはわたしの我慢を取り払ってくれたの。ただそれだけ。だから、これが本当のわたしなんだよ、お兄ちゃん」



 信じたくない。

 けれど信じるしかなかった。目の前の妹は洗脳されていない。自分の意思でこうしている。それがようやくレッドにも実感できた。



「勝負しよ、お兄ちゃん」

「え?」

「どっちが強いのか、その身に教えてあげる」



 不敵に笑う。

 圧倒的強者としての笑顔。

 それに威圧されたレッドははやくも負けを認めそうになる。けれど、それをしたらもう二度と戻れなくなる。妹に対して負けを認めるわけにはいかなかった。



「比奈……待ってろ。お兄ちゃんが今助けてやるからな」



 立ち上がる。

 比奈に勝つ。自分を見失っている妹を正しい道に戻す。そのためには兄の威厳を取り戻すしかなかった。比奈に勝って元の関係に戻るのだ。それしか希望はなかった。



「ふふっ、楽しみ」



 比奈が笑う。

 兄としての威厳を守るための戦いが始まった。



 *



「いくよ、お兄ちゃん」



 妹が目をキラキラさせながら言った。

 まるで自分の力を見てもらいたいと思っている子供のよう。その体がピンク色に輝く。レッドが反応できたのはそこまでだった。



「ぐわああッ!」



 突然レッドが吹き飛んだ。

 壁に激突する瞬間―――またしてもピンク色の輝きが一瞬だけ見えた。



「ほい♡」

「ひっぎいいッ!」



 背中からの蹴り。

 吹っ飛ぶレッドを追い越した比奈が、背後にまわって再び蹴り上げたのだ。壁に激突しなくてすんだレッドは、しかし自分が地獄にいることをさとった。



「そら♡」

「ぐげええええッ!」



 また蹴られた。

 比奈の姿は見えない。ピンク色の輝きだけが空中に舞っている。



「うんうん。3割くらいなら吹き飛ばさないですむかな」



 蹴られた……いや殴られたのか?

 それすらも分からない。自分の体に走った痛みでようやく打撃を受けたということが分かる。



「どんどんいくよ」



 姿の見えない比奈の声が響いて自分の体のどこかが痛めつけられる。



「ひっぎいいいッ!」

「ぎゃああああッ!」

「おえええええッ!」

「ああああああッ!」



 連続。自分の体が吹き飛ばされて、右に、左に、前に、後ろに、よろめかせられる。自分の意思ではなく強制的に動かされているという感覚。嵐の中の木の葉のように体が舞っていく。ピンク色の魔力残滓だけが空中にただよっていった。



(こんなの……無理……)



 スピードが違いすぎるのだ。

 それなのに手加減されているということも分かった。妹に速さでまったくついていけていない。絶望から足が止まり、ますます比奈の打撃を受け続けていく。



「おそっ♡」



 バカにしたような妹の声が響く。



「お兄ちゃん、ぜんぜん反応できないね」

「ひっぎいいいッ!」

「今のはパンチだよ?」

「ぎゃああああッ!」

「今のは直蹴り。お兄ちゃんのお腹、串刺しにしちゃった」



 ピンク色の輝きだけが舞っていく。

 ついに自分の足で立つことすらできなくなり、レッドが膝を折ってしまった。そこでようやく、目の前で立つ妹の姿を視認することができた。



「ふふっ、ボロボロだね」

「うううッ!」

「かなり手加減してあげたんだよ? それなのにお兄ちゃんは反応すらできなかったね」



 仁王立ちになった妹が勝ち誇る。

 胸を張ってその肌色たっぷりの爆乳をデンと見せつけながら兄のことを威圧していく。



(ス、スピードじゃ勝てない)



 荒い息をしてレッドが思う。

 小柄な体を活かした攻撃は圧巻だった。速さでは勝てないのだ。けれど、



(パワーだったら負けることはない。なんとか比奈の体をつかんで力勝負に持ち込まないと)



 そんなふうに思う。

 比奈がふふっと笑った。



「力勝負なら負けないのにって顔してるね」

「な?!」

「バレバレだよ。お兄ちゃんってすぐに顔にでるよね」



 バカにしたように笑った比奈が無防備に近づいてくる。そして兄の両手をがしっと手にとり、指と指を絡ませてしまった。



「力勝負、しよっか」

「な、なんだと?」

「お兄ちゃんの自信、粉々に砕いてあげる」



 くすりと笑った余裕満点の妹の顔。

 その加虐趣味に満ちた女の表情を見上げて、レッドが覚悟を決める。



「舐めやがって、後悔させてやる」

「ふふっ、できるものならね」

「いくぞ!」



 全力。

 自分の両手の指にからまった妹の手を粉砕しようと力をこめる。ぷるぷると両腕が震えるほどの力だ。所詮は男と女の力の差があるのだ。ましてや相手は10歳近く年下の妹。力勝負で負けるはずがなかった。そのはずなのに、



「なにしてるの、お兄ちゃん?」



 かえってきたのは妹の余裕そうな声だった。

 レッドの全力を受けながら比奈がクスクスと笑っている。



(ビ、ビクともしない!?)



 握った比奈の両手を動かすこともできていない。

 まるで岩だ。固くて大きな岩を目の前に感じる。けれども目の前には妹しかいない。柔らかそうな幼い少女がいるだけ。脳味噌が現実を処理できなくなりバグってしまう。



「えい」

「ぎゃああああッ!」



 かわいらしく妹がつぶやいた瞬間、自分の両手が砕けた。

 バギイッ! と音がして両手がそりかえってしまう。自分の両手の指に絡みついている妹の小さな指が、万力の力をもって襲いかかってきた。



「あ、あ、あああああッ!」



 激痛のあまり言葉も喋れなくなる。

 力が違いすぎる。手首が折れてしまう。それが嫌で少しでも角度を稼ごうとレッドの体がかがんでいく。小柄な少女の足下でしゃがみ込む。兄が妹の前で膝まづいてしまった。



「勝てると思ってたんだよね?」

「ひゃ、ひゃめでええええッ!」

「力勝負なら妹に勝てると思ってたんでしょ?」

「お、折れちゃううッ! 折れちゃうからッ!」

「身体強化すればこれくらい朝飯前だよ。かわいそうだね。お兄ちゃん、年下の妹に力勝負でも負けちゃった」



 ぎゅうううううッ!

 さらに力がこめられ両手が粉砕されていく。

 恐ろしいのはこれで全力ではないということだ。妹は余裕そうにニヤニヤ笑いながら力をこめているだけ。明らかに手加減されている。それがレッドにとって恐ろしくて仕方なかった。



(勝てないんだ……俺は……)



 分からされる。

 比奈がさらに追い込んできた。



「相手の実力を間違うとか、本当にお兄ちゃんって頭が悪いよね」



 ニヤニヤと笑って、



「最後の決戦前にも他の男を助けて匿ったりしてさ。無駄なのになんでこんなことするんだろうって、不思議でしょうがなかったんだよね」

「な、なに言って」

「だってそうでしょ? お兄ちゃんが張った結界なんて、女の子にかかればすぐに破壊されちゃうじゃない」



 ニンマリ笑った比奈が魔法を使った。

 千里眼の魔法。レッドの目の前に四角型の輝くディスプレイが表示された。その中の映像には見覚えがあった。レッドたちがいたセーフティーゾーンだ。そこが地獄と化していた。



『は~い、先生の頭食べられちゃいました~』

『惨めですね。このまま捕食します』



 地獄をつくっているのは初等部の学校にいた少女二人だった。メスガキ少女と委員長。その二人がレッドが命がけで助けた男たちを捕食しているのだ。



『ひゃだああッ! たずげでえええッ!』



 昨日助けたばかりの男性教師が教え子たちに食べられていく。頭をメスガキ少女のおっぱいに包まれ、下半身を委員長のおっぱいによって食べられていく。

 食欲旺盛なおっぱいはすぐにムシャムシャと担任教師の体を食べ尽くした。この世から教師が存在した証拠が一つもなくなる。存在の痕跡ごと食べられてしまったのだ。



『う~ん、勝負は引き分けかな?』

『そうですね。先生の体を食べた量は同じでした』

『じゃあ、他のエサをどれだけ食べれるかで勝負しようよ~』

『いいですね、やりましょうか』



 幼い少女たちがゲームを始めようとしている。

 セーフティーゾーンには新たに強固な結界が張られているらしく、他のエサたちは逃げることもできずにガクガクと震えていた。



「や、やめ」



 レッドが絶望の声をあげる。

 それを無視するように少女たちが巨大なおっぱいを揺らしながら獲物に襲いかかっていく。次から次へと男たちがおっぱいの餌食になっていく。レッドが命がけで助けた男たちだ。女という危険を前にして一致団結して強い連帯感で結ばれた男たちが、自分たちよりはるか年下の幼女二人によって食べられていく。



「これでわかったよね? お兄ちゃん」



 比奈が笑う。



「お兄ちゃんのやってきたことは無駄だったんだよ。頭の悪いお兄ちゃんには分からないかもだけど、この世界に男が安心して住める場所なんてどこにもないんだよ?」

「ううううッ!」

「お兄ちゃんたち男はエサなの。わたしたち女の食べ物。分をわきまえてマゾ家畜としての幸せってもので満足すればよかったのに……頭が悪いって本当にかわいそうだね」



 比奈が両手を放す。

 もはや力勝負をする必要もないのだ。

 うなだれてしまった兄の耳元に妹が顔を近づける。

 そしてウィスパー声で囁いた。



「バ~~~カ」



 妹にバカにされる。

 それだけでレッドの体がビクンっと痙攣して赤く輝いてしまった。妹に「バカ」よばわりされて、被虐の快感で魔力を生み出してしまったのだ。



「ううううッ!」



 今度こそレッドがボロボロ泣き出した。

 妹の足下で膝まづき、うなだれながら泣きじゃくっていく。兄の涙が妹の足下にポタポタとこぼれていった。完全に心を折られた瞬間だった。



「ふふっ、もういいよね」



 比奈が笑う。



「病弱な妹と頼りがいのあるお兄ちゃんっていう関係は、もう終わりにしよう」



 ふっきれたように比奈が笑顔で、



「見てて、お兄ちゃん」



 ふんっと比奈の体に力がこめられる。

 魔力が妹の体の中で暴れまわっているのが分かる。これほどまでの魔力量は見たことがない。暴風雨のように荒れ狂っていく魔力が次第に収縮していく。変化は絶大だった。



「んっ」



 甘い声を漏らした比奈の体が大きくなる。

 年相応だった小柄な体の骨格が変わる。まるで将来の成長を先取りしていくように妹の体が大人になっていく。すぐにレッドは首が痛くなるまで上を向かなければならなくなった。



「ほら見て。成長した」



 比奈が―――2mを超す長身となった妹が自慢気に言った。

 表情も大人びたものに変わっている。

 三つ編みだった黒髪も長髪になっていた。

 幼い少女はどこにもいなかった。身長だけでなく体の分厚さも成長している。ムチムチしていながらも鍛えあげられた体であることは、その腹筋が割れていることからも見てとれた。さらに大きくなった爆乳は、見ているだけで吸い込まれそうなほどの魅力にあふれている。



「ひ、比奈」



 成長した妹の姿を見上げてレッドは呆然とするしかない。

 さきほどまで幼かった少女が大人になっている。兄である自分よりも成長して、立場が逆転していることが分かる。これでは妹が大人で、兄が子供だった。それほどまでに妹の成長した肉体は圧倒的だった。



「ふふっ、ちっちゃ」



 比奈が勝ち誇って言う。

 妹が自然と兄のことを見下ろし、その大きな手を無造作に動かして兄の頭の上に置いた。



「ちっちゃいね、お兄ちゃん」



 しみじみとした声。

 レッドの頭の上に置かれた右手がぐりぐりと動かされる。ニヤニヤと勝ち誇った笑顔を浮かべながら、妹が兄のことを見下ろしている。



「わたしの方が大きくなっちゃったね」

「ううううッ」

「頭の良さでも、魔力量でも、戦闘でも勝てなかったお兄ちゃんは、身長でも妹に勝てなくなったんだよ」

「ああああッ」

「お兄ちゃんがわたしに勝てる要素なんて何もなくなっちゃったね。妹に完敗。ふふっ、かわいそう」



 少しづつ比奈の右手が乱暴になっていく。

 比奈が兄の頭をグリグリと動かしていく。そこに親愛の情なんてどこにもない。あるのはただ圧倒的強者による蹂躙だけだった。



「やっぱり、比奈ちゃんはその姿のほうが似合ってるね」



 ニコニコしながら一部始終を鑑賞していた詩織が声をかけてきた。



「病弱な妹の設定のために成長を止めてたんだもんね」

「……そうですね」

「これが本来の比奈ちゃんの体なんでしょ?」

「ええ。無意識にやってたんだと思うんですが、自分が成長しないように魔力で押さえつけていたんでしょうね」

「すごいよね~。ひょっとしたら、比奈ちゃんはわたしより強くなるかもね」



 詩織が嬉しそうに言う。

 それに対して比奈もまた「がんばります」と笑顔で答えた。そこにわだかまりなんてどこにもなかった。長年の付き合いのある仲間のように打ち解けている様子がそこにはあった。



「レッドさんとイエローのことは、比奈ちゃんの好きにしちゃっていいからね」

「え、いいんですか?」

「うん。今まで自分を押さえつけてきたんだもん。その解放を記念して、比奈ちゃんの好きにしていいんだよ?」



 比奈がブルっと体を震わせた。

 自分の思い通りに兄のことを使えると聞いて興奮したのだ。大人の女性になった妹が、妖艶な笑みを浮かべて言う。



「聞いてたかな、お兄ちゃん」



 がしっ。

 大きな右手で兄の頭をわしづかみにしながら、



「今からお兄ちゃんのこと、比奈の玩具にしてあげる」

「ひゃめで……ひゃめで……」

「徹底的にボコるからね。覚悟して、お兄ちゃん」



 *



 妹による兄虐め。

 それは比奈の奥底で眠っていた願望そのものだった。我慢しなくてよくなった妹を止めることなんてできない。無意識のうちに熱望していた遊び―――比奈が絞め落とし遊びに熱中し始めた。



「ほ~ら、お兄ちゃんの首、また締まっていくよ~」



 おどけたように妹が言う。

 比奈が両手でレッドの首を絞めている。

 成長した妹のほうが大きいので、兄の足は当然のように地面についていなかった。完全に宙づりになっていて、ジタバタと暴れるだけ。しかし、比奈の大きな両手で首をすっぽり包み込まれているせいで、どんなに暴れても脱出なんてできるわけがなかった。



「かぎゅうううううッ!」



 強烈な締めつけを受けてレッドの体が暴れていく。

 顔を鬱血させ、眉を八の字にさせて負け犬の顔をさらし、自分の命を助けるためにじたばたと暴れていく。そこに兄としての威厳はどこにもなかった。



「あはっ、暴れてる暴れてる」



 滑稽にも暴れていく兄を鑑賞して妹が笑う。



「一生懸命、暴れてるのに、首絞められたままだね」

「かぎゅうううッ!」

「妹に首絞められただけで何もできなくなっちゃった」

「ぐえええええッ!」

「そりゃそうだよね? だってお兄ちゃんはチビなんだもん。大きな妹には勝てないよ、ね?」



 ぎゅううううううううッ!



 強烈な締めつけが炸裂する。

 レッドの体が「ビクン♡」と痙攣して制止してしまうほどの苛烈さ。

 ニンマリと妹が笑って言った。



「チ~ビ」

「ぐええええッ!」

「チ~ビ。チ~ビ」

「ひっぎいいッ!」

「妹に身長で勝てないチビ。年下女の子に体格でも勝てないおチビちゃん。詩織さんが言ってたことも分かるな~。これだけ身長差があると、同じ人間に見えなくなる。だからもっともっと残酷に扱っても良いんだって、そう思えてくる」



 ぎゅうううううううッ!



 人間相手にしてはいけない強さで妹が兄の首を締めていく。

 じたばたと兄の体が暴れていく。黒目がぐるっと動いて白目になる。口が半開きになって舌が飛び出てくる。鬱血した顔は赤を通り越して紫色になった。そこまでやって、それをあまねく鑑賞してから、ようやく妹が、



「墜ちろ」



 ぎゅっ。

 頸動脈を正確に締めあげ、兄に気絶という慈悲を与えてやった。もはや比奈は兄の気絶を自由自在に操れるようになっていた。それは比奈の奥底に眠っていた本能そのものだった。



「ふふっ、5回目」



 勝ち誇って気絶カウントする妹が、ブクブク泡をふいて気絶する兄のことを鑑賞していく。

 すぐに、



「起きろ」



 ぎゅうううううううッ!



「かひゅううううッ!」



 首を力強く締め上げるだけで簡単に覚醒させてしまう。

 レッドは一瞬にして意識を取り戻してしまった。彼の視界には至近距離に迫った妹の興奮した笑顔があった。



「起きたね、お兄ちゃん」

「ひ、ひいッ!」

「あはっ、怯えてる怯えてる」

「ひゃめでッ♡」

「逃げられないよ? チビなお兄ちゃんは逃げられません」

「ゆ、ゆるじで……」

「ほら見て? わたしの両腕、お兄ちゃんの涙とか涎でグジョグジョに汚れちゃった。お兄ちゃんが気絶してきた証拠だよ」



 言葉どおり比奈の両腕は汚れている。

 大量のレッドの涙と涎。気絶するごとに瞳や口からあふれてきた兄の体液が妹の両腕にこべりついている。それを見て絶望のあまりレッドがボロボロと泣き、妹の両腕をさらに汚していく。ニンマリと妹が笑った。



「もう気絶したくない?」

「はひいいいッ! 気絶したくないいいッ!」

「妹に絞め落とされるの、嫌なんだ?」

「嫌ですうッ! もうゆるじでくださいッ!」



 いつの間にかレッドが敬語で喋っている。

 それだけ妹のことが怖いのだった。眉を八の字にさせた負け犬顔で、兄が妹の慈悲を求めて叫んでいく。ブルっと比奈の体が興奮で震えた。



「なら命乞いしろ」



 ニヤニヤ笑いながらの言葉。



「みっともなく妹に命乞いするんだよ」

「ひいいいいッ!」

「ほら、やれ」



 ぎゅっ!



 レッドの首をすっぽり包み込んでいる比奈の両手に一瞬だけ力がこもる。それだけでもうダメだった。圧倒的実力差を感じ取ったレッドが、ついに、



「殺さないでえええッ! 殺さないでくださいいッ!」



 命乞いを始めた。

 首を絞められ足をブラブラとさせながら、兄が妹に向けて命乞いを続けていく。



「ゆるじでえええッ! 助けてえええッ!」

「もっと」

「ひゃめでえええッ! お願いいいいッ!」

「もっと」



 ぎゅううッ!



「あ、あ、あ、あ、ああああああああッ!」



 ニンマリと鑑賞しながら首を締めてくる妹の姿。

 それを見てレッドの恐怖が決壊してしまった。

 ビギンッとこれまでの妹との関係性にヒビが入り、粉々に砕けた。



「ひ、比奈様ああああああッ!」



 言った。

 妹のことを「比奈様」と呼んだ男が、自分よりも強い女性に媚びへつらっていく。



「ゆるじでくださいいいッ! 比奈様あああッ!」

「…………」

「たずげでえええええッ! お慈悲をおおおおッ!」

「…………」

「比奈様ああああッ! お願いですううううッ!」



 叫んでいく。

 それを鑑賞しているのは妹だった女性だ。彼女は一匹のオスを真顔で見つめていく。その体がブルっと震えた。



「も、もうダメ♡」



 我慢の限界にきていた比奈が、左手だけで男の首を絞め、右手をはなした。プルプル震える右手を自分の股間にあてがう。そして、



「んんッ♡」



 甘い声が漏れる。

 比奈の右手が自分の密壺を「クチャクチャッ♡」といじっていく。既に興奮して愛液たっぷりになっていた場所を情熱的に愛撫していった。



「お兄ちゃんの命乞い、最高~♡」



 愉悦に染まった表情で妹が言う。



「お兄ちゃんの命乞い聞いてると子宮がビクンッて跳ねるのが分かる。命乞いさせながらオナニーするの……ンッ……すごくいい♡」



 ぎゅううううッ!

 左手だけで兄の首を絞めながら、右手で己の快感を求めてオナニーを続けていく。



「ほら、もっと命乞いしろ」

「かぎゅうううッ!」

「わたしを気持ちよくするんだよ。みっともなく、惨めに、妹であるわたしに命乞いしろ」



 ぎゅううううッ!

 辛抱たまらんという具合に比奈が強烈な締めつけをする。兄に選択の余地はない。



「たじゅげでええッ! 比奈様ああああッ!」



 ビクンッ!

 妹の体が痙攣し右手の動きが荒々しくなっていく。次から次へとあがる兄の命乞い。その絶叫を聞きながら妹がオナニーを楽しんでいく。兄の顔をオカズにして性の快感を貪っていく少女の姿。すぐに限界を迎えた妹の体が絶頂した。



「んんんッ♡」



 ビクビクと震える。

 イったのだ。首を絞められて命乞いをする兄をオカズにして妹が絶頂してしまった。

 かなり深いエクスタシーらしく、全身を硬直させ、弛緩させ、仁王立ちのままビクンビクンと痙攣しながら快感の深い波に沈んでいく。力加減なんてできないようで、彼女の左手が絶頂と同時に強烈な締めつけを開始し、すぐに兄の意識を奪ってしまった。



「ぐっぼおおおおッ!」



 白目をむいて壊れた掃除機みたいなイビキをあげ始めるレッド。その体は宙づりされたままで妹と同じようにビクンビクンと痙攣していった。



「ふふっ、一緒にイっちゃったね」



 うっとりとしながら妹が言う。



「お兄ちゃんを使ったオナニー、とってもいい」

「ぐっぼおおおッ!」

「どんどんやろう。これまで我慢してきたんだから、いいよね?」



 気絶した兄に回答することはできない。

 妹がニンマリ笑い、兄を使って遊んでいく。

 無邪気な幼女による遊戯が続いていった。



 *



 徹底的に絞め落とされていく。

 妹は飽きるということを知らなかった。

 様々な方法で兄のことを絞め落とし続けていく。頭の良い比奈がこれまで脳内で楽しんでいた絞め落としの数々を兄で試していった。



「腹パン気絶、やってみるね」



 左手で兄の髪の毛を掴んで拘束し、右手を拳の形に握りしめる。それだけで怯えた兄の腹めがけて豪快なパンチが炸裂した。



「かっぎゅうううッ!」



 妹の右手によって貫かれた兄の体が逆「く」の字になる。アッパー気味に放れた一撃のせいでレッドの体は宙に浮かんで、さながら妹の右手で串刺しにされたみたいになった。



「ふふっ、お兄ちゃんの腹筋、ぜんぜんだね」



 右手で兄の体を串刺しにして宙づりにしながら妹が笑う。



「今のまだ3割くらいの力だよ? それなのにお兄ちゃんったらもう死にそうになってる。腹筋が弱すぎるから妹のパンチ一つ耐えられないんだね」



 ぐりぐり。

 分からせるように右手を回転させ貧弱な兄の腹をなぶっていく。「ぐえっ! グエッ!」と惨めな悲鳴が兄の口からあがっていった。



「わたしのほうが腹筋あるよね」

「ううううッ!」

「ほら見てよ」



 比奈がレッドの顔面を自分の腹に近づける。パンチ一発でグロッキーになったレッドはまるで荷物みたいに運ばれて妹の腹筋を凝視させられることになった。すると、



「ああああああッ!」



 レッドが驚きの声をあげた。

 細いウエストを覆った強靱な腹筋。ゴツゴツした固そうな筋肉ではなく、皮下脂肪の下から自己主張をしている柔らかそうな力の源。自分の腹筋とは比べようもないほど発達した妹の腹筋を見て、兄が敗北を認めてしまった。



「ね? わたしの腹筋のほうがすごいよね?」

「ううううッ!」

「これが成長したわたしの体だよ。ふふっ、お兄ちゃんは妹に身長でも負けて、筋肉でも負けちゃった。男なのに、惨めだね?」



 言葉で責める。

 屈辱に染まった兄の顔を堪能して妹が興奮していく。妖艶な女の顔になった妹がさらに兄を追い込むことにしたらしい。



「4割」



 どっすうんんっ!

 再び腹パン。

 豪快な一撃が兄の腹にめりこみ、呼吸機能のすべてを奪う。横隔膜が機能不全に陥り、兄の口がパクパクと動くだけになる。必死に呼吸をしようとしているのにまったく息を吸えないのだ。兄の顔が苦悶で染まった。



「あはっ、お魚さんみたい」

「かひゅ―――カヒュウッ―――」

「息を吸うために口ぱくぱくさせて、それなのに一呼吸もできないで苦しんでる。陸の上で溺れてるね」



 ドッスンンッ!

 情け容赦のない腹パン。右腕を下溜めにして豪快に構え、アッパーの軌道でもって兄の胴体を貫く。比奈は笑顔のままだった。無邪気な少女が楽しそうに遊んでいる。連続して腹パンが繰り返されていった。



「ほらほら~」



 ドスンッ!



「どんどんいくよ~」



 ドッスウンッ!



「お兄ちゃんのお腹、ぺちゃんこになっちゃった」



 ドッグウッ! ドッグウウッ!



「ほい、5割っと」



 グッッシャアアン!



 何かが潰れる音がした。

 レッドがまったく息を吸えなくなって気絶しようとしている。ぴくぴくと兄の体が痙攣していく。必死に呼吸をしようとしては一呼吸もできない男が壮絶な拷問にかけられたように悶え苦しんでいく。



「お兄ちゃんの顔、すごくいい」



 陸の上で溺れていく兄の姿を妹が鑑賞していく。

 左手で兄の髪の毛をわし掴みにして、自分の視線の高さまで持ち上げてしまう。身長差からブラブラと揺れるだけになった兄の体。酸欠の恐怖で悶え、必死に呼吸しようと努力している兄の姿を「じいいっ♡」と見つめて、比奈がうっとりとした表情を浮かべた。



「お兄ちゃんのお腹、へこんだまま元に戻らないね」

「かひゅう―――カヒュウ―――」

「あはっ、白目むいちゃった。たまんない」



 妹が再びオナニーを始めてしまう。

 左手で兄のことを宙づりにしながら、自由な右手を使ってのオナニー。腹パンだけで気絶寸前まで追いこんだ兄をオカズにして、妹が自分の性的快感だけを優先していく。クチャクチャという粘着質な音が響く。そして兄が気絶した瞬間、比奈も絶頂した。



「んんッ♡」



 甘い声を漏らして全身をビクンッと跳ねさせる長身女性。余韻を最後まで堪能した女性が吊している兄を見つめてニンマリと笑った。



「ふふっ」



 止まらない。

 比奈が兄の体をゴミのように捨てる。どさっと地面に仰向けに倒れた兄の顔面めがけて右足を振り上げる。そのまま、



「起きろ」



 ドッスンンッ!



 力強い踏みしめ。妹の大きな足裏が兄の小さな顔面を覆い尽くして圧迫する。ミシミシと兄の頭蓋骨が軋むほどの踏み潰し。すぐにレッドが意識を取り戻してしまった。



「はい、今度は踏み潰しま~す」



 おどけたように言って比奈が間髪入れずに兄の腹を踏み潰した。

 大きな足裏が「ベコンッ♡」とへこんだ兄の腹を情け容赦なく踏む。大きな殺人足裏が矮小な兄の腹部を串刺しにしていた。



「かひゅうう――――」



 腹を踏まれているだけ。

 それだけでレッドはまたしても呼吸を奪われてしまった。べこりと妹の足裏の形にへこんだ腹のせいで空気を体内にとりこもうとしてもできない。標本にされた虫みたいに妹の足によって串刺しにされてしまっている。



「息できないでしょ?」



 比奈がニヤニヤ笑いながら言う。



「踏まれてるだけなのに呼吸もできない」

「かひゅう―――カヒュウ―――」

「どうなるかもう分かるよね? このままお兄ちゃんは、妹にお腹踏まれただけで気絶しちゃう。ほら、もう口パクパクし始めた」



 長身爆乳女性が獲物を見下ろしている。

 自分の右膝に腕をつき、上体をかがませて兄の顔をのぞきこんでいる。その視線の先には口をパクパクさせて陸揚げされた魚みたいになったレッドがいた。



「いい顔。本当に病みつきになっちゃいそう」



 ニンマリと比奈が笑い、またしても右手を股の間に差し込む、



「んんッ」



 甘い声を漏らしながらオナニーを再開する。

 くちゃくちゃという粘着質な音が響く。右足だけで兄の腹を踏み潰し、オカズを見下ろしながら行うオナニーはすごく気持ちが良いものらしかった。女の顔になった妹が兄を使いながら自慰行為にふけっていく。



「すごっ……これ……ンンッ……すごいきもちい……」

「カヒュウ―――かひゅ……」

「白目になってきたね。もう気絶するかな? んンッ……はああ……もっと踏もう」



 ぎゅうううううッ!



 踏み潰しの力が増して兄のひどい顔をさらに悪化させる。兄を惨めにすればするほど妹は興奮するらしい。べこりと腹がへこんで「ビクンビクンッ♡」と痙攣を始めた兄を見下ろし、妹が絶頂した。



「んんああッ♡」



 ビクビクッ♡

 比奈が体を震わせて深いエクスタシーの海に沈む。それと同時にレッドも気絶して意識を失った。普通だったら確実に死に至る苛烈な責めだったが、比奈が調整を間違えるはずがなかった。



「起きろ」



 ベッギイイイッ!



 気絶するとすぐに顔面を踏み潰す。

 妹の足の下でレッドが目覚めると、すぐに再開した。



「続き」



 どっすうんんッ!



「ぐえええええッ!」



 比奈が兄の腹を踏み潰す。

 そしてまた兄の呼吸を奪いながらオナニーが始まるのだ。



「まだまだ使うからね」

「かひゅう―――」

「ふふっ、がんばってわたしの足一本を動かせたら止めてあげるからさ。一生懸命抵抗してね。そっちのほうがわたしも興奮できるから、さ」



 ぎゅううううううッ!

 踏み潰される。

 レッドが呼吸を奪われる。

 執拗に繰り返されていく地獄。

 もはやレッドの心は完全に折れていた。

 妹の足一本を動かすことだってできないことはとっくに分かっている。



(勝てない……妹に勝てない……)



 涙をぽろぽろ流しながら悟る。

 頭上で自分のことを見下ろしてくる妹の姿。

 すっかり大人びた女性の視線によってレッドが支配される。鑑賞物にされているのだ。庇護対象だった妹の玩具にされている。それが惨めで情けなくて―――それでも興奮してしまう。レッドには妹の慈悲を求めることしかできない。



(たすけて……たすけで……)



 必死に瞳で訴える。

 腹を「どっしり♡」と大きな足裏で踏み潰されているので、呼吸はおろか言葉を発することもできない。レッドにできるのは、捨てられた子犬みたいな視線を妹に向けて、許しを乞うことだけだった。



「あはっ、その顔さいこ~」



 しかし必死の命乞いは妹をさらに興奮させるだけで終わってしまった。

 さらに力強く妹が兄の腹を踏み潰す。その衝撃で兄の両手両足が飛び上がって、妹の爆笑を誘う。一瞬にして白目をむいて気絶したレッドが体をピクピクと痙攣させていく。口から舌を飛び出させて気絶した男の顔面は惨めといったらなかった。



「起きろ」



 どっすんんんッ!



「ぐえええええッ!」



 どれだけ兄が悲惨な姿になっても比奈の良心は痛まない。玩具が自分の許可なく動かなくなったことに怒りこそすれ、心配する必要などみじんもないのだ。すぐに顔面を力強く踏み潰して兄を覚醒させると、比奈がニンマリと笑った。



「まだまだこれからだよ」



 長身少女様のムチムチの美脚に再び力がこもり、兄の腹を圧迫していく。



「お兄ちゃんのお腹だけ踏み潰して気絶させまくっちゃうね」



 そして宣言通りにする。

 仁王立ちの妹が、仰向けに倒れた兄の腹を片足で踏み潰し、ひたすらに気絶させていく。これまで庇護の対象だった妹によって、兄が何度も腹を踏み潰されて意識を奪われていった。



(たじゅげで……たじゅげで……)



 レッドが意識を取り戻すと妹の足裏で顔面を踏まれている。いつの間にか気絶していて、いつの間にか顔面を踏み潰されて覚醒させられている。とっくの昔に心が折れているレッドは、命令もされていないのに自然と妹の足裏を舐め始めた。



「ぺろ……ぺろくちゃ……」



 気絶から回復したレッドにできることは妹の足裏を舐めて命乞いすることだけなのだ。

 少しでも遅れればすぐに腹が踏まれて再び気絶させられる。それが分かっているからこそ、レッドは躊躇することなく妹の足裏を舐めていく。成長した妹の大きな足裏に必死のご奉仕をしていく。



「お兄ちゃん、それヤバい」



 けれどやはり妹に慈悲などない。

 さらに過激な指使いでオナニーする妹が、右足で兄の顔面を踏み、さらには左足で兄の腹を踏みつけた。妹の足裏で体中を踏み潰されて、貧弱な兄の身体が妹の足裏の下敷きになってしまう



「ほら、もっと舐めて」



 妹が笑う。



「少しでも勢いが弱くなったらお腹を強く踏み潰して一瞬で気絶させるからね。がんばって舐めようね」



 にっこりとした笑顔での言葉。

 昔の優しい妹に戻ったような笑顔で、残酷な踏み潰しを継続し、足舐めを強制してくる。レッドは絶望して妹の足裏を涙で濡らしながら、ぺろぺろと足舐めを続けることしかできなかった。



「はい、ダメ~」



 ひたすら舐めさせて最後には気絶させる。

 もはやコツを覚えてしまったようで比奈はレッドのことを簡単に気絶させることができるようになっていた。腹を踏むだけで一瞬にして男の意識を奪ってしまう圧倒的な力。それが繰り返されていく。



「お兄ちゃん、がんばらないとダメだよ」



 反応の鈍くなってきた兄を見下ろしながら妹が続ける。



「お兄ちゃんががんばれないなら、次の玩具で遊ぶしかなくなるよ?」



 ニンマリとした笑顔、



「大事な後輩がわたしの玩具になるところなんて見たくないでしょ? 後輩のためにもがんばらないと」



 比奈が流し目でスペアである獲物を見下ろした。その妖艶な視線を受けた男がビクンと震える。



「ゆ、ゆるじで……比奈ちゃん……」



 イエローだ。

 レッドがひたすらボコボコにされていく光景を絶望しながら見つめている男。

 かつては仲が良かった比奈とイエローだったが、もはやそんな関係性なんて遠い昔のことだった。イエローを見下ろす比奈の視線には親愛の情なんて1ミリも残っていない。ただただおいしそうなエサを見る目で、年下少女が年上男性を見下ろしている。



「がんばれ、がんばれ、負けるな、負けるな」



 イエローの命乞いなんて無視して比奈が兄に向かって言う。

 長身爆乳少女が兄の顔面と腹を踏み潰していく。けなげに足舐めを始めた兄を見下ろしながら、少女が「ふっ」と鼻で笑った。



「ま、無駄なんだけどね」



 *



 時間が流れた。

 比奈による遊びがずっと続いた。

 その成果ともいうべきボロボロになった男たちが、比奈の足下で綺麗な土下座を披露していた。



「ふふっ、よろしい」



 レッドとイエローの土下座を点検した上で、比奈が勝ち誇って言う。

 両手を腰にやって仁王立ちになった長身爆乳少女が、育ての親でもある兄と、これまでかわいがってもらってきた年上男性をボコボコにして土下座させている。



「「うううううッ!」」



 レッドだけでなくイエローの体も傷だらけだった。

 けっきょくレッドは比奈の遊びに耐えられなかったのだ。そこから始まったイエローを使った遊びは残酷の一言だった。赤黒く変色したイエローが、比奈を目の前にしているだけなのにガクガクと恐怖で震え続けていた。



「比奈ちゃん、もういいの?」



 一部始終をニコニコしながら鑑賞していた詩織が声をかけてくる。比奈が妹分みたいな可愛げのある笑顔を詩織に向けながら、



「はい、満足しました」

「ふふっ、だいぶ溜まってたみたいだね」

「そうですね。それもこれも、こいつらが弱すぎるせいなんですけどね。ザコな男を立てて病弱な妹をやるのってストレスが溜まりますよ」



 自然と比奈の右足が土下座している兄の後頭部を踏む。

 力はこめられていない。ただ屈辱を与えるためだけの踏みつけ。それによって兄がマゾイキし、その体が赤く輝いていく。すっかりサディストになった比奈のことを詩織が嬉しそうに見つめていた。



「比奈ちゃん、どっちか食べていいよ」



 ニコニコ笑いながら詩織が、



「レッドさんか、こっちの黄色い奴、どっちか食べちゃって」

「いいんですか?」

「うん。比奈ちゃんの本能解放記念だね。ぺろりと食べちゃってよ」



 比奈と詩織の視線が集中する。

 レッドとイエローは、彼女たちの視線を真正面から受け止めることになった。獲物を見下ろす妖艶な瞳。はるか高みにある長身女性様たちの顔が、ニンマリと笑っている。



「ゆ、ゆる……じで……」



 レッドが思わずつぶやく。

 食べられたくなくて。捕食されたくなくて。レッドが自分の妹に向けて「食べないでください」と命乞いをしていく。



「う~ん、どっちにしようかな」



 しかし妹はどこまでも残酷だった。

 兄の懇願を無視して、妹が品定めを始めてしまう。どちらのエサの方がおいしそうか、どちらのエサの方が栄養価が高そうか、吟味し始めてしまったのだ。



「こっちかな?」



 比奈が右足を振り上げてレッドの脳天を踏む。

 尻もちをついて倒れている兄の脳天に、大きな足を乗せてグリグリと踏みにじり始める。

 彼女が品定めしているのはマゾとしての素質だった。屈辱を与えることによってマゾ家畜がどれだけの魔力を生み出すかを点検している。妹に脳天を踏まれ、兄であるレッドが悲鳴を漏らしながら興奮していった。



「それともこっちかな」



 次はイエローだ。

 眉を八の字にさせて負け犬の顔をさらした男の脳天に、比奈の右足が乗る。

 昨日までは気さくに話していた比奈とイエロー。妹のように接してくれていた少女から頭を踏まれるという屈辱でイエローの精神はグチャグチャになっていた。自分よりも成長した圧倒的巨体を前にして、イエローが涙をボロボロ流しながら体を黄色く輝かせていく。



「決めた」



 比奈がニンマリ笑った。



「こっちを食べよう」

「むうううううッ!」



 比奈が獲物の顔面をおっぱいに引きずりこんだ。

 成長した爆乳が男の頭部を「ぐんにゃり♡」と丸呑みする。

 仁王立ちの捕食者と暴れる獲物。

 比奈の視線が躍り食いされているエサから外され、足下を見下ろした。エサに選ばれなかった獲物を妖艶に見つめながら、比奈が言った。



「よかったね、お兄ちゃん」

「ひいいいいいいいいッ!」

「お兄ちゃんのことは食べないであげる。嬉しい?」



 言葉をかけられたレッドは呆然としていた。

 妹から捕食されなくてよかったという安堵。

 ある意味特別扱いされているという優越感。

 そんな「食べられなくてよかった」という安心感に一瞬だけ浸って、それがどれだけ異常な事態であるかに遅れて気づく。妹に捕食されなくてよかったと安堵している自分の卑怯さと惨めさでブルっと体が震える。そしてレッドはようやく現実を受け入れた。目の前―――成長した妹の爆乳によって食べられていくイエローの姿を認識して、レッドは罪悪感によって死にそうになった。



「あああッ……イエロー……」



 力なくつぶやく。

 比奈の爆乳はムシャムシャとイエローの体を食べていた。

 イエローの頭部なんてすっかりおっぱいに丸呑みされて巨大な乳肉と乳肉の間に引きずりこまれてしまっている。旺盛な食欲そのものである比奈の爆乳は、すぐにイエローの右肩に食らいついた。イエローが少しづつおっぱいに食べられていく。



「むうううううッ! むううううッ!」



 遠く、くぐもったイエローの悲鳴が響いてくる

 イエローが左手を比奈の爆乳にあてがい、左腕を突っかい棒のようにして、それ以上おっぱいに引きずり込まれないようにしている。プルプルと震えるイエローの左腕。生きたまま捕食されたくないからこそ、丸呑みされた自分の頭部をなんとか引きずり出そうと必死だ。地面を踏みしめた両足を力の限りふんばって、それ以上食べられないように己のすべてをかけて抵抗している。しかし、



「無~駄」

「むうううううッ!」



 おどけたように笑った比奈が丸呑みを再開した。

 一瞬にしてイエローの体が持ち上げられた。ふんばっていた両足が地面を離れて宙に浮く。そのままいっきに右肩がおっぱいに丸呑みされた。



「むううううううッ!」



 右肩―――右腕。それがすむと、巨大なおっぱい様がイエローの胴体を平らげていく。あっという間に左肩がパックンといかれて、必死にジタバタと暴れていた左腕がつっかえ棒の役目すらできないままに捕食された。



「じゃーん、イエローさんのおっぱい踊り食いで~す」



 まるで詩織みたいに比奈は言った。

 高身長の圧倒的肉体でもって仁王立ちしたまま、イエローの体をおっぱいで丸呑みしていく。ぐいっと持ち上げられたイエローの体は、腰までいっきに食べられてしまい、下半身を残すだけになってしまった。



「むううううッ! むううううッ!」



 さきほどよりもさらに遠くからイエローの悲鳴が聞こえてくる。

 両腕ごと上半身を丸呑みされてしまっているので、後残っているのは下半身だけだった。さきほどまで必死にふんばって地面を踏みしめていた両足が、今では地面と水平になるように持ち上げられて、じたばたと暴れている。まるで虚空で水泳のバタ足練習でもしているような滑稽さ。おっぱいに食べられ、下半身だけになったイエローが、無駄と分かっていても助かりたくて、必死に両足をバタバタさせて暴れているのだ。



「あはっ、バタ足お上手ですね、イエローさん」

「むうううッ! むううううッ!」

「でももう無理ですよ。比奈のおっぱいに食べられちゃったら脱出できません。それくらいバカな男でも分かりますよね?」



 女の顔になった比奈が妖艶に笑う。

 下半身だけになってジタバタと両足だけをバタつかせている男を鑑賞して、楽しんでいるのだ。捕食中の男の滑稽な抵抗を見て悦んでいる。おっぱいの大きな長身少女が男という種で遊んでいく。



「それにしてもお兄ちゃん、見ているだけでいいの?」



 イエローをおっぱいで捕食しながら比奈が兄に話しかけた。



「お兄ちゃんの代わりに、イエローさんは比奈のおっぱいで食べられていってるんだよ?」

「ひいいいッ! ひいいいッ!」

「それなのに黙って見ていていいのかな? ほらもうすぐだよ。もうすぐイエローさんは、比奈の大きなおっぱいで丸呑みされちゃう」



 おっぱいによる躍り食い。

 ジタバタと暴れるイエローのバタ足が虚空で暴れていく。けれどもその勢いは明らかに落ちていた。どんなに両足をジタバタさせても比奈の体をよろめかせることすらできず、おっぱいで少しづつ捕食されてしまい、もはやイエローの心は折れかけているのだ。



「うおおおおッ! イエロー!」



 レッドが半狂乱で駆け寄った。

 おっぱいで食べられていく後輩。既に腰だけでなく股関節まで丸呑みされ、膝から下をジタバタさせているだけのイエローの足にすがりつく。そして、両腕でイエローの両足をかかえて、必死に引っ張り始めた。



「待ってろ、イエロー! 俺が……俺が……ッ!」



 顔を真っ赤にしてレッドがイエローを引っ張る。

 イエローの体を巨大なおっぱいから引き抜こうと全力で力をこめる。両足でふんばり、上半身をのけぞらせる。腕の力だけでなく自分の体重や体全体の力を総動員して必死に後輩を助けようとした。しかし、



(ビ、ビクともしない)



 全力を出しているのにイエローの体はおっぱいに吸収されたままだった。1ミリだって引きずり出すことができない。



「あはっ、そうそう。がんばって後輩をおっぱいから助けないとね」



 しかも比奈はまったくの余裕で仁王立ちするだけだった。

 おっぱいに埋もれたイエローの体を全力でひっぱっているのに、比奈はよろめくことすらなく、べたっと両足を地面につけて棒立ちしている。自分の全身全霊がまったく相手にされていない。レッドは絶望して、顔を歪ませるしかなかった。



「ほらほら、がんばれがんばれ」

「うううううッ」

「一生懸命、引っ張らないとすぐに食べられちゃうよ?」



 ゴボオオッ♡



 おっぱいが脈動してイエローの体が引っ張られる。また食べられてしまった。膝までいっきに爆乳に引きずりこまれて、もはやイエローの体は膝から下を残すだけになった。



「うおおおッ! イエロー!」



 なんとか助けたくてレッドは残ったイエローのふくらはぎと足首に飛びつく。

 もはや両腕で抱えるためのスペースだって残されていない。だからレッドはイエローの足首を両手でつかんで、全力で体重を後ろに預けた。まるで綱引きのような格好。後ろに倒れるのではないかと思うほど必死な体勢で、なんとかイエローをおっぱいから引きずりだそうとする。



「無~駄」

「ああああッ!」



 しかしやはり無駄。

 なにをしても無力。

 己のすべてをかけた力でも比奈のおっぱい様を止めることはできない。少しづつイエローの体が食べられていく。ふくらはぎが消えていく。もはやイエローの体のほとんどがおっぱいに食べられた。残ったのは足首だけ。おっぱいの巨大さがレッドの眼前に突きつけられた。



(勝てないんだ。妹のおっぱいにも勝てない)



 それがレッドにもようやく分かった。

 なにも勝てない。妹の体のすべてに屈服する。目の前の爆乳。黒光りするレザー衣装越しに露出した健康的な肌色。強い乳肉様の迫力を前にレッドの心が完全に折れた。



「はい、ぱっくん」



 ごっくうんんんッ!



 レッドが屈服した瞬間、比奈が完全にイエローを丸呑みした。男の体はどこにも残されていなかった。レッドの目の前にあるのはただ、神々しいまでに存在感を放つ比奈の巨体だけだった。



「あああああああッ!」



 絶望の声をあげてレッドがヘナヘナと倒れる。

 尻もちをついて妹を見上げる。自分のことをニンマリと見下ろしてくる妹に圧倒される。親しくしていた年上男性をペロリと食べてしまった恐ろしい女性の視線を受けて、レッドはガチガチと歯の根を鳴らして震えるしかなかった。



「よいっしょっと」



 比奈が最後の仕上げをする。

 詩織と同じように吸収したイエローの体を体内で動かしているのだ。何をされるのか分かっているレッドは顔を左右に振って「ひゃめで……ひゃめで……」とつぶやくことしかできない。



「あ、こうだね。できたできた」



 比奈が笑って、



「ほおらお兄ちゃん、イエローさんと最後のお別れしようね~」



 ぐいっと前かがみになる。

 両手でおっぱいを左右から寄せあげ、その大きさを強調させながら、おっぱいをレッドの眼前に近づける。レッドの目と鼻の先―――そこには、巨大過ぎる乳肉と乳肉にサンドイッチにされたイエローの頭部が展示されていた。



「う…うううう……せ……先輩……」



 まだ意識があるということが残酷に思えて仕方なかった。

 体全体をおっぱいで食べられ吸収されながら、イエローが顔だけをおっぱいから露出させて虚ろな表情を浮かべている。生きたままおっぱいに食べられてしまったのだ。その光景を目の前にしてレッドが「ひいひい」と悲鳴をあげた。



「見ててね。吸収しちゃう」

「ひゃ、ひゃめで」

「おもしろいよ?」



 キュイインンッ!

 魔力音が響きわたった。

 変化は絶大だった。イエローの体が黄色く輝き出す。そして、



「あひいいいんんッ!」



 虚ろだったイエローの顔が一変した。

 力がなく死にそうだった男がアヘ顔を浮かべた。瞳は焦点があわず黒目があらぬ方向に向いてしまっている。口が半開きになって舌が飛び出てきた。恍惚としたアヘ顔。なぜそんな顔をいきなり浮かべているのか、レッドには訳も分からず困惑するしかなかった。



「吸収するときって、すごくきもちがいいらしいんだよね」



 すっかり魔物らしくなった妹が種明かしをする。



「今、イエローさんの体をおっぱいの中で溶かしてる。わたしのおっぱいの中に収まるように体を圧縮させているんだけど、そのまま吸収してるんだ。おっぱいの中でどろどろに溶かしてそのままイエローさんの生命力ごと食べちゃう」



 にっこりと笑いながら比奈が言う。



「溶かして吸収してる時って、オスはすごくきもちがいいんだってさ。射精の1000倍の快感だって……ふふっ、耐えられるわけないよね?」



 妖艶に笑った妹の顔。

 遊ばれている。自分たちの命が玩具になっている。それがレッドには分かった。どんなに抵抗しても無駄。絶対に勝てない絶対存在者。かつては庇護の対象だった妹にすべてボロ負けし、仲間が食べられていく光景と、巨大過ぎるおっぱいを見せつけられて、レッドが絶望の表情を浮かべる。



「ん、完全に心が折れたかな?」



 比奈が笑う。



「うん。確かめてみよう」



 おっぱいでイエローを吸収しながら、比奈が残酷に言った。



「お兄ちゃん、オナニーして」

「ひいッ!」

「ほら、基地でシコシコやってたみたいにオナニーしてよ。オナニーしながら謝って? おっぱいで食べられてこれから殺されるイエローさんに誠心誠意をこめて謝るんだよ」



 ゆるじで。

 ゆるじで。



「や・れ」

「ひいいいいいいいッ!」



 レッドに選択の余地などなかった。

 顔面に凶悪おっぱいを突きつけられてしまえば、命令どおりにするしかない。すぐにレッドは右手で自分の肉棒を握り、しこしこと上下運動を始めた。それはあまりにも惨めなオナニーだった。



「あはっ、お兄ちゃんはそういうふうにオナニーするんだね」

「ううううううッ!」

「右手派なんだ~。ふふっ、よわよわしくシコシコしてるの、とっても惨めでステキだね」



 ぎゅうううううううッ!

 両手でおっぱいを寄せあげて乳肉でさらにイエローを潰す。レッドの目の前で乳肉同士が潰れ、イエローのアヘ顔がさらにひどいものになった。



「ほら、謝罪は?」

「ひいいいいッ!」

「シコシコしながら、謝れ」

「あああああッ!」

「あ・や・ま・れ」



 ドスンッ!

 比奈が右足を振り上げてレッドの脳天を踏む。尻もちをついてオナニーする兄の頭を踏み潰す。すぐに絶叫があがった。



「ご、ごめんなさいいいいいいッ!」



 喉をからすほどの大きな声で、



「ごめんなさいいいッ! ごめんなさいいいッ!」

「なにが?」

「自分だけ食べられずに済んでごめんなさいいいッ! 弱すぎてごめんなさいいいッ! ごめんなさいいいいいいッ!」



 必死の絶叫。

 ぞくぞくっと背筋をふるわせた妹が兄を鑑賞して興奮していった。



「ほら、しこしこ弱くなってるよ?」

「ひいいいいいいいッ!」

「もっとシコシコしろ」

「ごめんなさいいいッ!」

「へたくそ。オナニーまでザコなんだね」



 バカにされる。

 妹の前でオナニーを強制され、その様子をけなされる。

 そんな屈辱的な目にあっているのにオナニーを止めることはできない。目の前にはイエローを吸収し続けている恐ろしいおっぱいがあり、自分の脳天には大きな足裏が乗っかっている。生殺与奪の権利を完全に奪われたまま、レッドはオナニーし、「ごめんなさい」を続けていった。



「ふっ、もう射精しそうだね」

「ひいいいいいいいいいッ!」

「まだだよ? まだ射精するな」

「ああああああああああッ!」

「わたしの許可なく射精したら殺すからね?」



 冗談のように言う。

 けれどそれが冗談でないことはレッドが一番分かっていた。

 本当に殺されてしまう。それができるだけの力も、それが許されるだけの環境も整ってしまっていた。自分たち男は玩具なのだ。長身女性様たちを悦ばせるための道具に過ぎない。彼女たちの機嫌を損ねてしまったら殺されてしまう。そんな境遇におとされてしまったことを自覚し、レッドがますますマゾイキして、体を赤く輝かせていく。



(たじゅげで……たじゅげで……)



 レッドはもうそれだけになっている。

 これまでの人生が走馬灯のように流れる。

 比奈が赤ん坊だった頃。

 幼稚園になって自分のあとをいつも追ってきた小さな女の子。

 自分のことを慕ってくれていた優しい少女。

 そんな記憶が次から次へと脳裏によみがえる。しかし、そんなかけがえのない記憶は、成長した妹のニンマリとした笑顔によって砕け散ってしまった。



「ごめんなさいいいいいッ!」



 だからレッドは謝るだけ。

 滑稽にも「ごめんなさい」をして、しこしことオナニーをする。猿がするみたいな単純な上下運動を勢いよく披露する。支配者となった妹の前で、兄が命乞いのためにオナニーをしていった。



「ふっ、惨め」



 比奈が笑う。



「射精したい?」

「ひいいいッ!」

「ねえ、射精したいの?」



 おっぱいが寄せあげられ、脳天がグリっと踏み潰される。それだけでレッドが、



「はひいいいッ! 射精したいですうううッ!」



 滑稽にも妹の前で懇願した。

 それを見て妹がニンマリと笑う。さらにおっぱいを寄せあげ、イエローの顔面を潰しながら、



「おまえが射精した瞬間にイエローは殺す」

「ひいいいいいいいいいいいいッ!」

「射精した瞬間におっぱいで完全吸収する」

「ひゃめでええッ! ひゃめでえええッ!」

「それが嫌なら我慢しろ。オナニーも続けろ。さぼったらおまえも一緒に食べるからな?」



 乱暴な口調。

 レッドがマゾイキしてさらに興奮する。

 命令されたどおりにオナニーを続ける。射精の限界は近い。それでも我慢するしかない。射精したらイエローは完全に殺されてしまうのだ。おっぱいによって吸収されてしまう。それが分かっているからこそレッドは必死に我慢していた。後輩の命を守るために男の意地をかけて耐える。しかし、そんな男の決意なんて、女性のおっぱい様にかかればイチコロだった。



「ほら、おっぱいだよ?」



 おどけたように比奈が言って、巨大おっぱいをレッドの顔面に押しつけた。

 ぐんにゃりとした生乳の感触がレッドの顔面に広がる。甘いフェロモンが脳髄を溶かす。谷間で挟み潰されているイエローの顔面とキスするみたいな至近距離で接近し、そのアヘ顔をまじまじと見せつけられる。それがトリガーだった。



「ひゃあああああああッ!」



 どっびゅううううッ!

 びゅっびゅうううッ!



 射精した。

 我慢しようと思っていたのに。絶対に射精しないと決意していたのに。おっぱいを押しつけられただけで簡単にお漏らししてしまったのだ。



(しゅ、しゅごいいいいいいいッ!)



 これまでの人生で経験したことのないような快感。

 頭がおかしくなりそうなほど絶頂し精液をビュッビュっと爆発させていく。妹のおっぱいで顔面を潰され、目の前のイエローのアヘ顔を見せつけられながら、乳肉の中で射精していく。



「あ~あ、射精しちゃった」



 比奈が呆れたように言った。



「我慢しようと思ってたのに射精しちゃったね」

「ううううううううッ!」

「男の意地なんてその程度なんだよ。女の子様のおっぱいには勝てないの。バカなおまえでも、それくらいはもう分かるよね?」



 おっぱい様が顔面から離れる。

 天国みたいな感触と、人間の神経をズタズタにする悪魔みたいなフェロモンが遠くに行ってしまい、レッドが絶望の表情を浮かべた。これからされることを想像したレッドは「ひゃめで」と力なくつぶやくことしかできない。



「はい、完全吸収開始」



 ぎゅうううううううううッ!



「ひゃああああああッ!」



 おっぱいが寄せあげられる。

 イエローの悲鳴とアヘ顔がさらに増す。おっぱいで潰された男の顔はひどいことになっていた。かろうじて目と鼻の部分が露出している程度。それ以外はすべて乳肉に埋まってしまっている。ベギバギと何かが軋んでいく音が響き続けていた。



「あ……あああ……あ……」



 レッドはただ呆然とそれを見上げるだけだ。

 妹の成長した巨体とおっぱい様にただただ圧倒され、後輩が食べられていく光景を見せつけられる。



「とどめ」



 バッギッベッギイイイッ!



 そして最後におっぱいが完全に閉じられた。

 乳肉と乳肉の間にイエローの頭部が生き埋めになって見えなくなる。頭蓋骨が潰れていく音が盛大に鳴っていた。食べているのだ。おっぱいが、男の頭部をむしゃむしゃと食べ、頭蓋骨などの固い部分を砕いて食べやすいように柔らかくしている。



「ふふっ」



 ぐんにゃああああッ!



 比奈が両手をおっぱいの側面部にあてがって、ぐねぐねとこねくりまわしていく。

 そのたびにバギバギっという音が勢いを増す。目の前で蠱惑的なおっぱいの変形具合を見せつけられていく。その圧倒的な光景を前にして、レッドの射精が止まらなくなっていた。惨めな敗北射精が地面に「ポタポタッ♡」と垂れていく。



「はい、おしまい」



 比奈が言った。



「見てよ、お兄ちゃん」



 バカにしたように言って妹がおっぱいをひらく。

 そこには何も残されていなかった。深い谷間が空いているだけ。まるで次の獲物を待ち受けている底なし沼みたいな乳肉と乳肉の隙間に、レッドが「ひい」と悲鳴をもらした。



「ぜんぶ食べちゃった」

「あああああああッ!」

「お兄ちゃんの仲間、ぜ~んぶ、わたしたちで食べちゃったね」



 ニンマリと妖艶に妹が笑う。

 自分のお腹をさすって、捕食したイエローの体の感触を確かめている。



「お腹いっぱい」



 笑って、



「見てて。またわたしの体、成長しちゃう」



 はやくもイエローの体を栄養に変えた比奈の体が変貌する。

 ただでさえ大きかった身長がさらに大きなものになる。目の前で急成長していく妹の姿。足が太く長くなり、臀部が大迫力になって、さらにおっぱいまでデカくなってしまう。レッドは成長した妹の姿を呆然と見上げるしかなかった。



「ほら、ね? すごいでしょ」



 勝ち誇るように比奈が言う。



「お兄ちゃんとの差、またひらいちゃったね」

「ううううううッ!」

「身長でも、純粋な力でも、魔力量だって、妹のわたしのほうが上。お兄ちゃんは、妹に、何ひとつとして勝てない」



 ニンマリ笑いながら比奈が足を振り上げ、尻もちをついているレッドの脳天に乗せた。



「これからは詩織さんたちと一緒に、お兄ちゃんのこと、たっぷりかわいがってあげるよ」

「ひいいいいいいッ!」

「せいぜい飽きられないように努力してね。飽きられたら、食べられちゃうよ?」



 ぎゅうううううッ!

 おっぱいを寄せあげながらの言葉。レッドはもうガチガチと震えながら妹の姿を見上げるしかない様子だった。兄妹の格付けが完了してしまった瞬間だった。



 *



「うん。やっぱり比奈ちゃんは逸材だね」



 一部始終を見守っていた詩織が言った。

 ニコニコしながら近づいてきて、比奈のことを祝福し始める。



「実力もティファちゃんたちに匹敵するもん。まだ一匹しか家畜を食べてないのにすごいよ」

「光栄です」

「これからは、比奈ちゃんにも世界征服を手伝ってもらうからね。まだまだいろんな世界が手つかずになってるから、一緒に楽しもうよ」



 遊びなのだ。

 詩織たちにとって世界征服というのは遊びでしかない。もう既に数限りなく存在する他の世界も含めて、征服するという事実は決まっている。ほかの世界のオスもすべて家畜にする。その決定された未来を淡々とこなし、その過程で楽しもうというのだ。それほどまでに、詩織たちの力は絶大なものがあった。



(もうダメなんだ……おれたち男はもう人間じゃない……ただの家畜なんだ……)



 魔力を生み出すために存在するだけの家畜。

 マゾ性癖を植え付けられ、飼育され、マゾ調教されて、魔力を生産する。そして食べられる。すべての女性様に魔力を献上して生き長らえるだけの家畜に変えられてしまった―――それがレッドには実感できた。



「レッドさん」



 詩織の声にビクンと震える。

 どんな手段を使っても勝つことができない存在に見下ろされる。

 恐怖。戦慄―――それと同時に歓喜。絶対上位存在者に支配される喜びをはやくも覚え始めていたレッドが、恐怖と歓喜の入り交じった表情で、ご主人様たちを見上げた。



「さっき比奈ちゃんが言っていたように、これからレッドさんは、わたしたちが飼ってあげますからね」

「あひんッ♡♡♡♡」

「とりあえず、小瓶に入れてわたしの部屋で保管します。ときどき遊んであげますから、それまでチクニーとオナニーを続けてください。わたしたちに虐められた記憶を思い出しながら、惨めにシコシコオナニーを続けてくださいね」



 もちろん。



「射精は禁止です」



 詩織がひとさし指を振った。

 ピンク色の光がレッドを包み込み、いっきに男の体を拘束した。性的快感が一瞬でレッドの全身をかけめぐる。ピンクの光はレッドの肉棒で輪っかとなり、竿と金玉を拘束する淫紋となった。



「これでレッドさんは射精できません」

「ひいんッ♡♡♡♡」

「小瓶の中でオナニーをして魔力を生み出し続けてください」

「あああッ♡♡♡♡」

「それではお疲れ様でした」



 ニッコリ笑って詩織が小瓶を取りだす。

 隣の比奈もニヤニヤと笑っている。

 それを見つめたレッドは、アヘ顔を浮かべながら、従順に従っていた。もはや抵抗するつもりなんて微塵もなかった。詩織が「よろしい」と飼い主の威厳を示してから、言った。



「戻れ」

「ひいいいいんんんッ♡♡♡♡」



 レッドの体が赤く輝き収束されていく。

 魔力そのものに変えられたレッドの体が縮んでから、小瓶に吸い込まれていった。ふたが閉められる。小瓶の中には、小人と化したレッドが閉じ込められてしまった。



「ふふっ、かわいい」

「惨めだねお兄ちゃん」



 詩織と比奈が小瓶を視姦する。

 ちっぽけな小瓶の中におさまった矮小な全裸小人を鑑賞して、二人の長身女性様が楽しんでいた。

 同じ人間とは思えない体格差―――いや、もうレッドは人間ではないのだ。ただの家畜。女の子様たちを悦ばせるための玩具。自分の体よりも大きな瞳4つに見つめられた男が、甲高い声をあげながらオナニーを始める。左手で乳首をいじり、右手で肉棒をシコる。命令どおりに魔力を生みだそうと、家畜になった男が、女の子様たちに鑑賞されながらオナニーを続けていった。



「ふふっ」



 仁王立ちになりながら小瓶を顔の高さまで持ち上げ、至近距離から凝視していく詩織と比奈。

 鑑賞物にされてしまったレッドのオナニーは終わらない。

 これがレッドが人間でいられた最後の記憶となった。



 エピローグ



 家畜2号の朝は早い。

 いつものように小瓶の中で目覚めた家畜2号は幸せな気分に浸っていた。

 夢を見たのだ。

 世界征服前のかつての自分と、頼れる仲間たち、そして心優しい妹の記憶を堪能していた。しかし、目覚めれば現実が待っているだけだった。家畜2号はすぐに自分の置かれた状況を認識し、涙を一粒流してから、虚ろな笑顔を浮かべた。



(幸せです♡ 俺は幸せです♡)



 家畜2号が精神を守るためのおまじないを唱える。

 暗い部屋の中にご主人様の姿はなかった。おそらくまだ世界征服から帰ってきていないのだろう。部屋の中には、家畜2号と同じように小瓶に閉じ込められた家畜たちが、所狭しと並べられているだけだった。



「ひいッ♡♡ ひいッ♡♡ 詩織様♡♡」

「あひんッ♡♡ 詩織様♡♡ ひいッ♡」

「詩織様♡♡ ひんンッ♡♡ ひんッ♡」



 小瓶の中で家畜たちが朝も早くからオナニーをしている。

 自分で乳首をカリカリとひっかき、肉棒をシコシコとしこり続けていく。アヘ顔を浮かべて、みすぼらしい全裸をさらしながら必死に自慰行為にふけっているのだ。それでも射精はできない。詩織に施された魔法によって射精の権利は奪われている。彼らは全員、魔力を生み出すためにオナニーをしているのだった。家畜たちの体がそれぞれの個性にあわせて輝いている。



「俺もやらないと」



 家畜2号が負けじとオナニーを始める。

 そこにはもはや第13戦隊のレッドの面影はどこにもなかった。男としてのプライドも消えている。家畜2号はほかの家畜たちに遅れをとるものかと、乳首をカリカリしてマゾの快感に浸っていく。その口から漏れるのはただ、



「詩織様♡♡ ヒインッ♡♡ 詩織様♡♡」



 甘い喘ぎ声だけだった。

 歴戦の勇者であるレッドが今では完全な家畜になっていた。

 そしてそれは棚に並べられたほかの家畜たちも同じだった。彼らは他の世界において実力を認められた猛者たちだった。それが世界征服のあおりを受けて家畜にされてしまった。雄々しく戦い、惨めに敗北して、詩織のコレクションになってしまった男たち。もはや心をバギバギに折られた彼らは、詩織に心酔しているので、命令どおりに日々をオナニーに費やすのだった。女性様に魔力を捧げるためだけに、家畜たちは生きていた。



「は~い、みなさん、元気にしてましたか?」



 部屋のドアがひらき、主が現れる。

 世界征服の中でますます成長した圧倒的な肉体。身長は2メートルを優に超え、その爆乳もさらに大きなものになっていた。世界征服を進める魔王軍のトップ―――詩織様が帰ってきたのだ。



「「「「詩織様♡♡♡♡」」」」



 家畜たちがこぞって甘い声をあげる。

 飼い主が帰ってきてくれて嬉しさ満点といった様子の家畜たち。中には嬉しすぎておしっこをもらしている個体すらいた。全員が幸せいっぱいな顔を浮かべて、詩織を見つめている。



「うんうん、わたしが世界征服している間も、みなさんはちゃんと魔力を製造してくれていたみたいですね」



 詩織が笑いながら言う。



「では収穫しますね? 次の世界を征服するまで時間があるので、少し遊んであげます」



 詩織が棚の前で立つ。

 そのまま家畜たちが納められた小瓶をじいいっと見つめて、選び始める。コレクションの中から活きの良い家畜を選別しているのだ。家畜たちは、小瓶のガラス越しに拡大された詩織の大きな瞳によって鑑賞され、アヒンッと甘い声をあげ、マゾイキしていった。



「うん、今日はレッドさんにしますね」



 家畜2号が歓喜で涙する。

 すぐに詩織が家畜2号の入った小瓶を手にとり、軽く振った。魔力変換されたレッドの体が光になって、小瓶からあふれた。一瞬にして詩織の足下に元通りの大きさになったレッドが召喚される。



「あひんッ♡♡ ひいんッ♡♡」



 もはやトロトロに溶けたアヘ顔。

 レッドは全裸で詩織の足下で正座をしている。飼い主の前でお座りをする犬のように、両手を太ももの上に乗せて正座し、ハアハアと息を荒げながら、ご主人様の姿を仰ぎ見ていた。



「うんうん、ちゃんとオナニーできて偉いですよ、レッドさん」



 詩織がレッドの脳天を踏む。

 成長してさらにムチムチに、長くなった脚が豪快に振り上げられ、レッドの頭に乗った。それだけでレッドが歓喜のあまり先走りのツユを地面に漏らしていく。「くううんんっ♡♡」と喘いだレッドが、アヘ顔をさらに深くした。



(しゅごいいいッ♡♡ しゅごいいいッ♡♡)



 レッドが興奮して詩織様を凝視する。

 あまりにも巨大な女体だった。

 同じ人類とは思えないほどの肉体が目の前にある。エナメル衣装に身を包み、胸元だけ大きくさらけ出した長身女性様から目が離せない。



「ふふっ、すごい成長しましたよね、わたしの体」



 詩織がレッドの脳天を踏みながら言う。



「それもこれも、レッドさんたちのおかげです。あなた達が魔力を提供してくれたおかげで、ここまで成長しました」

「ひいいんんんッ♡♡♡♡」

「ふふっ、もう同じ人間とは思えないくらいに、わたしとレッドさんの体は違ってますよね? 身長も体格も魔力量だって、あなたたち男が逆立ちしたって勝てない」



 ぐりぐりッ!



 分からせるために詩織がレッドの頭を踏みにじる。

 しかしそんなことはする必要がなかったのだ。既にレッドは分からされていた。それは詩織からの言葉責めに屈辱を感じることなく、崇拝の色をさらに高めてしまった姿を見れば、簡単に分かった。



「ふふっ、完全な家畜ですね」

「あひんッ♡♡」

「ご主人様である女性にすべてを捧げてしまう情けない男たち」

「ひいんッ♡♡」

「これからも、徹底的に支配して、その魔力を吸収してあげますからね」



 ぐりぐりッ!

 レッドの脳天がさらに踏まれる。高身長女性のムチムチした足で頭を踏み潰されているのに、レッドは恍惚とした表情しか浮かべていなかった。



「それでは、食べてあげます」



 詩織が笑った。



「ほらレッドさん、あなたの大好きなおっぱいですよ~?」



 おどけたように言って、詩織がぐいっと胸を張った。成長した爆乳がさらにエナメル衣装を押し上げる。ただでさえ限界を迎えていた胸元が悲鳴をあげ、その爆乳が「ぐいっ♡」と強調されてしまった。



「ひいいいいいッ♡♡♡♡」



 悲鳴とも歓喜の声ともとれる嬌声をレッドがあげる。

 その大きすぎるおっぱい様から目が離せない。



(詩織様のおっぱい様……しゅごいいいいッ♡♡♡♡)



 もはやレッドの脳裏にはそれしかなかった。

 おっぱい。

 さらに成長したおっぱい様が神様みたいに感じられた。生命力の塊みたいな乳肉。健康的に輝くピンク色の乳首。張りがあって、柔らかそうで、重力を無視して美しい形を保った神秘的なおっぱいを前にして、レッドは呼吸すら忘れて見入ってしまった。



「ふふっ、今日は全身で堪能させてあげます」



 詩織が堂々と生乳をさらしながら、



「小さくしちゃいますね?」



 詩織はパチンッと指を鳴らすだけだった。

 それだけでレッドの体が縮んでいく。もはや人間離れした魔力操作だった。すぐにレッドの体が縮小する。それはちょうど、詩織のおっぱいに全身が埋もれる大きさだった。



「あひんッ♡♡」



 小さくなったレッドがこれから何をされるのか悟って期待に目を輝かせている。先走りのツユが涎みたいに垂れていく。そこに男としてのプライドや、人間の尊厳なんて、どこにもなかった。



「ほら、来てください」



 詩織がパチンッと指を鳴らす。

 すぐにレッドの体が宙に浮かんだ。小人になった男が少しづつおっぱいに引き寄せられていく。アヘ顔を浮かべておっぱい様だけを凝視していたレッドの視界に、待ち焦がれた谷間が大迫力で迫った。



「は~い、おっぱいで丸呑みしちゃいま~す」

「むううううううッ♡♡♡♡」



 ぎゅううううううッ!

 ついにレッドの体がおっぱいの谷間に押し込められた。小さくなったレッドの全身がおっぱいの海に沈む。彼の姿が確認できるのは乳肉と乳肉の間から飛び出た左腕だけだった。



「ぜ~んぶ食べちゃいますね?」



 ぎゅううううッ!

 そんな左腕さえも、詩織がおっぱいを左右から寄せあげることによって捕食されてしまう。レッドの体はすべて見えなくなった。文字通り、丸呑みされてしまったのだ。



(しゅ、しゅごいいいいッ♡♡♡♡)



 おっぱいの中でレッドが悶える。

 全身を乳肉と乳肉で圧迫されている。呼吸すらままならないほど潰されているのだ。頭、顔面、首、胴体、下半身。そのすべてが乳肉で侵食されミンチにされてしまう。しかも谷間の奥深くに溜まったフェロモンを否応なく嗅がされ、すぐにレッドの体が痙攣しっぱなしになった。



「あはっ、痙攣してきましたね~」



 詩織のくぐもった声を乳肉の間で聞く。



「わたしのフェロモン、ますますすごくなったんですよ。胸の汗をぬぐったハンカチを置いておくだけで、その部屋内の雄を全員マゾ家畜にできてしまうほど、進化してしまったんです」

「むううううッ♡♡ むううううッ♡♡」

「だからレッドさんなんか耐えられるわけがありません。ふふっ、脳味噌から神経まで、ぜ~んぶドロドロに溶かしてあげますからね」



 既に溶かされている。

 乳肉の圧迫感で息苦しさを覚えながら、かろうじて吸えた空気に含まれた猛毒フェロモンで骨抜きにされる。暗闇の中で、レッドが狂っていく。



「丸呑みパイズリ、いきます」



 詩織に容赦なんてない。

 乳圧が増す。閉じ込められたレッドはひとたまりもない。しかもそれで終わりではなかった。上下左右に詩織の凶悪おっぱいがゆさぶられて、捕食した家畜ごと丸呑みパイズリが始まってしまった。



「ひいいいいいッ♡♡♡♡」



 ゆさぶられながらレッドが悲鳴をあげる。

 乳圧で潰され息もできなくなったレッドの体がおっぱいによってもみくちゃにされていく。激しい。嵐の中の木の葉だってもう少し自分を保っていられるだろう。レッドの全身が乳肉によってパイズリされていった。



「すごいでしょ、これ」



 おっぱいを両手で左右から寄せあげ、上下左右に揺さぶりながら詩織が言う。



「わたしのおっぱい、さらに成長してるんですよね。もう人間のブラジャーじゃおさまらないので、魔力でオーダーメイドしてるんですよ」



 ぎゅうううううッ♡♡

 ぐじゃああああッ♡♡



「レッドさん、もう限界ですか?」

「むうううッ♡♡ むうううッ♡♡」

「レッドさんの仲間や、尊敬してた先輩を食べちゃった怖いおっぱいに丸呑みされているのに、そんなことも忘れて堪能しちゃってますもんね」

「うむううッ♡♡ ふうううッ♡♡」

「かわいそう……レッドさんがおっぱいの中で泣いているのが分かります。瞳からもおち●ちんからも涙が次から次にあふれてきますね。それなのに―――」



 詩織がニンマリと笑って、



「射精できない。そうでしょ?」



 そのとおりだった。

 詩織の射精禁止の魔法はそれほどまでに強いものだった。おそらく暗示がかけられていなければとっくの昔にレッドは射精していた。おっぱいを見せられただけで射精し、おっぱいで潰されて射精し、フェロモンを嗅いで射精し、パイズリされて射精地獄に陥っていたはずだ。



(しゃ、射精できないいいいッ♡♡)



 それなのに射精できない。

 射精しているのに射精していない。その焦燥感でレッドが悶え、ますますマゾ性癖を刺激されて興奮してしまう。おっぱいで全身を潰され身動き一つできず、さらには射精の権利すら完全に奪われている。なにもかもコントロールされているのだ。自分は家畜。ご主人様の許可がなければ何もできないマゾ家畜なのだ。それを分からされて、ますますレッドの体が赤く輝いていく。



「ふふっ、もうそろそろ終わりにしますか」



 詩織が笑う。



「これまでため込んだ恥ずかしい魔力、ぜ~んぶ根こそぎ搾り取ってあげますね」



 詩織の両手に力がこもる。

 巨大なおっぱいを左右から寄せあげている両手が、致命的な締めつけを開始した。



「――――射精しろ」



 ぎゅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううッ♡♡♡♡



「むっふっぎゃあああああッ♡♡♡♡」



 どっびゅうううううううううッ!

 びゅっびゅううッ! ドッっびゅうううッ!



 断末魔の悲鳴があがってレッドが射精した。

 おっぱいの中で潰され、捕食されたまま、己の生命力を精液に変えて射精していく。大量の白い液体が放出され、それがすぐに凶悪おっぱい様によって吸収されていく。おしっこみたいな大量の子種は、おっぱい谷間から漏れることなく、すべては詩織様に食べられていった。



「むうううううううッ♡♡♡♡」



 射精の衝撃が強すぎてレッドが暴れる。

 爆乳の谷間の中で一匹の家畜が己のすべてをかけてあがいている。それなのにレッドは指一本動かすことができなかった。隙間なく、全身を乳肉で圧迫されてしまっているせいで、まったく身動きがとれない。体の自由が完全に奪われている。



(しゅごいいい♡♡ しゅごいいい♡♡)



 体だけではない。

 凶悪フェロモンによって溶かされた脳髄はレッドから思考も奪っていた。心の自由も奪われてしまっている。何もかもおっぱいによって奪われたレッドは精子まで奪われていく。生命力を子種に変えた射精が、永遠と続いていった。



「ふふっ、おいしいおいしい」



 詩織が両手でおっぱいをこねくりまわしながら言う。「やっぱり、レッドさんの魔力が一番おいしいですね。これまでたくさん丸呑みしてきましたけど、味はレッドさんが一番です」



「むううううッ♡♡ むうううう♡♡」

「必死に暴れているみたいですけど無駄ですよ? レッドさんは全身をおっぱいに閉じ込められて全身パイズリされているんですから、逃げられません」



 笑いながらパイズリを続ける。

 人間を丸呑みして全身パイズリできるだけの巨大なおっぱいがぐんにゃりと変形しては、閉じ込めている家畜をさらに射精させていった。



「射精、止まらないですね」

「むうううううううッ♡♡」

「とってもおいしい」

「むうううううううッ♡♡」

「……このまま丸呑みしたらもっとおいしいんでしょうね」



 ぽつりと本音が語られる。

 それを強烈な乳圧の中で聞いたレッドの体がビクンと痙攣した。



(食べられちゃう……このまま食べられちゃうんだ……)



 指一本動かせない圧迫感が恐怖に変わる。

 逃げられない。逃げたくても逃げられないのだ。詩織様がその気ならばすぐに自分は捕食される。仲間たちのように、この巨大なおっぱいで吸収され、彼女の栄養にされるのだ。それは、なんて……、



(食べてええええッ♡♡ 食べてくだしゃいいいッ♡♡)



 レッドがおっぱいの中で懇願し始める。

 それは自殺願望とも違っていた。

 むしろ逆だ。生きたいから食べられたい。永遠の命―――詩織様に吸収されて一つになるという歓喜がレッドの体を包み込む。自分よりも身長も体格も魔力も強い女性と一つになれる。そう思うだけでレッドは絶頂した。束の間の栄養素としてではあっても彼女の血肉となれるのであればそれはすさまじい栄誉だ―――そう思うほどにレッドはおっぱいに壊されてしまっていた。



「まあ、それはまだ先ですけど」



 詩織がつぶやき、レッドを解放する。

 干からびたレッドの体がおっぱいから排出され、どさりと床に倒れた。フェロモンまみれになり、自分の体液でびっしょり濡れたレッドの体は産み落とされた赤ん坊のようだ。おっぱいで吸収され、おっぱいで生まれたのだ。消耗しきったレッドが床に倒れたまま「あひ♡♡ あひん♡♡」と悶え続けていく。



「ふふっ、食べられたいって思ってしまったレッドさんには悪いんですが、まだまだレッドさんには家畜としての価値があるので、食べてあげません」

「しょ、しょんなああああッ!」

「安心してください。レッドさんの魔力生産量が落ちたら、容赦なく食べてあげますから。このおっぱいで、レッドさんの頭から爪先までムシャムシャ食べてあげますからね?」



 どっすんんんんッ!



 詩織がレッドの顔面を踏む。

 仰向けに倒れたレッドの頭部はひとたまりもない。大きな足裏でぺちゃんこになってしまった家畜が、悶えながら、「ぺろぺろ」とその足裏を舐め始めた。



「ふふっ、かわいい」



 ぎゅうううううッ!

 力強く踏み潰される。

 その足裏の下でレッドが悶えていく。

 命が助かったという歓喜と、食べてもらえなかったという絶望。ふがいない自分を感じたレッドが、せめてもの罪滅ぼしと少女の足裏を舐めていく。その瞳から涙がこぼれることはなかった。足舐めをしているのに屈辱を一切感じなくなったレッドは、己の家畜としての仕事に集中していく。そこに男のプライドも、人間としての尊厳も、どこにもなかった。



(詩織様♡♡ 詩織様♡♡)



 あるのは詩織に対する崇拝心だけ。

 完全なる家畜に落とされた男が今日もご主人様にご奉仕をさせていただく。

 はるか年下の少女―――元々はアルバイトの立場でしかなかった女の子に完膚なきまでに敗北し、尊厳を奪われてしまった末路がこれだった。レッドだけでなく、全世界の雄たちが、女性様にかしづき家畜として生きていく。



 ―――こうして世界平和がおとずれた。

 ―――その世界に【男】は存在しなかった。



 おしまい