敗北した翌日。

 レッドは基地内にある医務室に来ていた。

 そこで仲間たちの変わり果てた姿を見下ろし、ぎりっと歯ぎしりをする。レッドの視線の先には、ベットに横たわったまま意識を取り戻さない仲間達の姿があった。

 グリーン、ブラック、ブルー、イエロー。

 彼らが酸素吸引機を装着された状態で寝ている。

 心電図の波形と音だけが、静まりかえった医務室で活動を続けていた。

「グリーン」

 そんな仲間たちの中にあっても重傷なのがグリーンだった。

 最初に餌食になったのが彼なのだ。測定の結果、魔力が完全に奪われてしまっていることが分かっていた。その魔力は魔王軍から奪ったものだけではなく、グリーンがもともともっていた生命力も含まれているとのことだった。

 ほかの仲間たちは完全に魔力を奪われていないので、じきに目を覚ますだろうということだったが、グリーンに関しては諦めたほうがいい。医者からはそう言われていた。

「くそッ! なんでこんなことに」

 思い出すのは昨日のことだ。

 おっぱいがデカいだけの普通の女子学生。制服姿の少女にボコボコにされてしまい、魔力の大半を奪われてしまったこと。魔王軍のアルバイトに手も足も出ずに完敗したことが思い出されて、レッドの怒りがたまっていく。

「このままじゃ・・・・・・このままじゃすませない」

 レッドの怒りはそのまま力になる。

 奪われた魔力を補填してしまうほどの勢いでレッドの怒りのボルテージが増していく。昨日の少女。大山詩織に対する憎しみで、さらに怒りを強めていった。

「お兄ちゃん、あんまり無理しないで」

 と、その時。

 医務室のドアが開いて少女が入ってきた。その姿を見て、レッドの張り詰めた顔が若干ではあるが緩んだ。「比奈か。こんな時間まで起きてて大丈夫なのか?」

「うん。体調もいいみたい。それに、みなさんがこんなふうになって、一人で寝ていられないよ」

 哀しそうにベットの仲間たちを見つめる比奈だった。

 彼女はレッドの妹だった。

 戦隊の中にあっての紅一点。

 レッドとは年齢が離れており、まだ初等部に所属している少女だった。戦隊のピンクを襲名しているが、その幼さと、体の弱さを考慮されて、実戦に出ることは許されていない。病気がちで、いつも基地内の自室で寝ている少女も、仲間たちが心配で寝ずの看病を続けているのだった。

「お兄ちゃん、大丈夫なの?」

 比奈が心配そうに問いかけてくる。

「強いブラックさんまでこんなふうになって、もしお兄ちゃんまでやられたら・・・・・・」

「比奈」

「もうわたしにはお兄ちゃんしかいないの・・・・・・だからすごく心配・・・・・」

 気弱な様子にレッドの心がゆらぐ。

 両親は他界し、親族付き合いもなかったので、家族と呼べる存在はレッドと比奈だけだった。妹が心細く思っていることを感じ取って、レッドが比奈の頭に手を置き、撫でてやる。

「大丈夫だ。心配するな」

「お兄ちゃん」

「俺は負けない。人類のため、仲間のため、そして、お前のためにも、俺は絶対に負けない」

 決意をあらたにする。

 比奈は瞳に涙をためながら、兄であるレッドをぎゅうっと抱きしめてきた。その幼い体にあって最近自己主張を始めてきた大きなおっぱいがレッドの体で潰れる。その感触に一瞬だけ呻いてしまったレッドが、それでも妹の頭を撫でることはやめなかった。

(絶対に勝つ)

 決意を固める。

 レッドはすぐに行動に出ることにした。



 *



 敵の狙いは自分なのだ。

 そうであれば話しは簡単だった。自分の身をさらしていればあいつは現れる。深夜の町を徘徊して、魔王軍の残党を狩っていると、すぐに敵は現れた。

「こんばんは、レッドさん」

 にっこりと笑った少女。

 やはり制服姿の大山詩織が、警戒心ゼロでレッドの前に現れた。深夜の公園。人の気配がなくなったシーンと静まりかえった場所で、照明灯の光に照らされた詩織が気さくに話しかけてくる。

「すごいですねレッドさん。昨日の今日でもう動けるんですか?」

 まるで友達に対するような態度だ。

 レッドの怒りが増した。

「俺は動ける。だが、ほかの仲間はまだ意識を取り戻さねえよ」

 お前はそれだけひどいことをしたんだ。

 そうクサビを打ち込むための言葉は、思いのほか少女に効いたみたいだった。顔をゆがめた少女に気をよくするレッド。しかし、すぐに自分の考えが甘かったことを思い知らされた。

「そうですよね、ごめんなさい。最初だったので手加減が難しかったんですよね」

「は?」

「特に最初のグリーンさんは、コツも分からず絞りとりすぎてしまいました。戦隊のみなさんはもっと強いと思っていたので、本気でやったのがまずかったんでしょうね。魔力だけでなくグリーンさんの生命力まで搾り取ってしまったみたいで・・・・・・魔王さんには褒められましたけど、グリーンさんには悪いことをしてしまいました」

 反省です。

 軽い。男の命を奪い取ったも同然の所業をしておいて、少女の態度は明らかに軽かった。

「でも安心してください。もう戦隊のみなさんの実力も把握できましたし、コツもつかんだので、しっかりと手加減できると思います」

「・・・・・・・・」

「絞り過ぎるということはないので大丈夫です。レッドさんのことも、ギリギリの吸収で止めておいてあげますから、安心してくださいね」

「・・・・・・・・」

 驚いた。

 怒りが頂点に達すると静かになるのだ。心のうちが波すらたたない湖のように凪いでいる。ただあるのは目の前の敵を駆逐するということ。それだけだった。

「・・・・・・・」

 構えをとる。

 キョトンとした少女が慌てている。

 その焦りを怯えととったレッドが、左手首に装着したベルトのボタンを押し、一瞬にしてスーツ姿に変身した。

「わ、わ、もうやるんですか?」

「嫌なのか?」

「い、いえ・・・・・でももう少しお話しさせてもらっていたほうが・・・・・その、アルバイトの時間を伸ばせて、報酬も多くもらえるので有り難いんですが・・・・・・」

 もう何も感じなかった。

 レッドは静かに一言、

「お前、もう黙れ」

 そう言って、少女に向かって突進した。

(一撃で決める)

 怒りを力に変えて神速の勢いで詩織に迫る。相手が女だとか、子供だとか、そんなことは何も関係がなかった。レッドの右拳が、詩織の顔面に、

「わ、危ないです」

「な!?」

 詩織がひょいっとレッドの拳を避けた。

 その速さはレッド以上だった。最初から本気だったはずの一撃が簡単に避けられてしまい、レッドの顔に呆然とした表情が浮かぶ。

「くそ!」

 再び殴りかかる。

 けれど同じだった。

 レッドがどれだけ殴ろうとしても、蹴ろうとしても、詩織はそれをひょいっと避けてしまう。連続した攻撃も彼女の小さな体がすばしっこく動いて、すべて空を切ることになった。

(う、嘘だ)

 自分の攻撃が通用しないということに驚く。

 これまで魔王軍の幹部を何人も血祭りにあげてきた自分の拳が、こんなただの人間に通用しないということが、とても信じられなかった。

「うううッ」

 ハアハアと息を乱して立ちすくむレッド。

 それとは対照的に、詩織は息を切らすこともなく、にっこりとした笑顔で立っているだけだった。

「終わりですか?」

「う」

「みなさんから魔力を吸収して、わたしも強くなっているんです。だから、レッドさんの攻撃を避けるのなんか簡単です」

 すごいでしょ?

 そんなふうに勝ち誇る制服姿の少女。

 レッドは絶望の表情を浮かべて、少女のことを見つめるしかなかった。

「こんどはこちらの番です」

 詩織が言う。

「暴力はしないので安心してください。今日もこちらで攻撃します」

 少女が制服のボタンに手をやる。

 それだけで巨大なおっぱいがぐんにゃりと歪み、レッドの股間が反応してしまった。

(見ちゃダメだ)

 レッドの本能が最適な防御を実行する。

 目をつむって視覚情報をシャットアウトしたのだ。だから、詩織がブラジャー姿になった瞬間でも、レッドの意識は保たれたままだった。

「あ、目をつむるなんてずるいです」

 詩織が言う。レッドが「ふっ」と笑った。

「ズルなわけあるか。言っておくが、俺は心眼を習得している。だから、目をつむったままでも戦うことはできる。残念だったな。おまえのおっぱい攻撃は俺には通用しない」

 勝ち誇って構えをとる。

 息も整ってきた。あとはこちらから攻撃をあてるだけだ。おっぱい攻撃は封じた。そのはずなのに、詩織はどこまでも余裕そうだった。

「ふふっ、目をつむっていられるか試してあげます」

「な、なに!?」

「わたしのおっぱい、最近、ますます大きくなってきてしまったんですよね」

 その言葉にレッドの体がビクンっと痙攣した。

 昨日見たあのおっぱいが脳裏に再生されてしまう。

(そ、想像しちゃダメだ。こいつのおっぱいを思い出したら、ダメになる)

 怒りに集中しようとする。

 仲間たちを意識不明の重体にしてしまった目の前の敵に怒りを向けようとして、

「レッドさんたちの仲間の魔力を吸収して、おっぱいが大きくなりました」

「う」

「魔力を吸収するとおっぱいに蓄えられるみたいなんです。だから、昨日イエローさんとレッドさんの魔力を吸収して、また大きくなってしまったんです」

 聞いちゃダメだ。

 聞いちゃダメだと分かっているのに体は正直だった。少女の言葉を聞いてハアハアと息が荒くなっていく。股間が熱くなって、勃起しそうになるのをなんとか耐えるので必死だ。

「109センチ」

 ビクッ!

「Lカップになってしまいました」

 ビクビクッ!

 客観的な数値に屈服する。

 小柄な少女の胸が109センチ。しかもLカップ。そんな爆乳、大学生にだっていない。日本中を探したって簡単にはみつからない規格外のおっぱい。それをまだ高等部でしかない少女が身につけてしまったというのだ。

「ほら、ぐんにゃり柔らかそうでしょ?」

「あああッ!」

「すごいですよ、わたしのおっぱい。ブラジャーからこぼれちゃってます。ふふっ、レッドさんの魔力で大きくなったのでブラも新調したんです。今日はその帰りだったんですよ」

 想像が止まらない。

 視界の向こうでさらされているはずの少女の生乳。その大きさだとか、迫力を想像してしまい、レッドの体がガクガクと震えた。その股間が屈服するように勃起していく。

「レッドさん、見なくていいんですか?」

 詩織が言う。

「わたしのLカップおっぱい、見ないならしまっちゃいますけど」

 その言葉でついにレッドが負けた。

 自然と。自分の意思とは無関係に。レッドの瞳がひらいて、それを見てしまった。

「あああああああッ!」

 レッドの視界にそれが飛び込んでくる。

 少女のLカップ爆乳。制服がはだけたブラジャー姿の少女を前にして、理性を失った猿と化したレッドが、その一点を凝視し始めてしまった。

「はい、一丁あがりです」

 詩織がにっこり笑って言う。

「見ちゃいましたね、レッドさん」

「ひいいいいッ!」

「見てしまったらもうダメです。ふふっ、レッドさんったら、すごく間抜けな顔で隙だらけです」

「あああああッ!」

「せっかく目をつむって勝とうとしてたのに負けちゃいましたね? でもみんなそうなるので安心してください。わたしの弟も、毎日一生懸命に目をつむっておっぱい見ないようにしているんですが、わたしがちょっと言葉で責めると我慢できずに見てしまうんです。今のレッドさんみたいにおっぱいに夢中になってしまいます」

 詩織の言葉はレッドに届いていなかった。

 すべての意識は目の前のLカップおっぱいに向けられてしまっている。

 健康的な肌色。

 艶があり張りのある強そうなおっぱい。

 その形はまったく崩れておらず、奇跡のような美しさを保ったまま、その大きさだけが異次元だった。レッドの目が血走る。少女の声など聞こえない。またしても、少女が近づいてくることにも気づけなかった。

「はい、ぱっくん」

「むうううううううッ!」

 終わった。

 レッドの顔面が詩織の爆乳によって捕食されてしまった。

 豊満な乳肉の暴力。

 その深すぎる谷間に頭部を引きずりこまれて、生き埋めにされてしまう。顔面どころか頭部全体に伝わってくる底なし沼みたいな乳肉の感触で、レッドの体がビクンビクンと跳ねていく。

「息も吸ってくださいね」

「すうはあああッ!」

 そして息を吸ってフェロモンで脳を焼かれる。

 頭が麻痺しておっぱいに夢中になってしまう。

 世界のために戦わなければいけないとか。人類を守るためとか。憎い敵に対する怒りとか。そういった大事なものすべてがドロドロに溶けて、おっぱいに吸収されてしまう。レッドの体がダランと脱力して、少女のおっぱいに顔を突っ込みながら、ぴくぴくと痙攣を始めてしまった。

「はい、完全屈服ですね」

「むうう・・・・むうう・・・・」

「魔力、吸収しますね?」

 キュイイインンンンッ!

 音が鳴り、レッドの体が赤色に明滅する。

 その光がゆっくりと詩織のおっぱいへと流れていく。そのたびに、レッドの体がビクンビクンと痙攣した。魔力を吸われて、快感で絶頂しているのだ。

(だ、ダメだ。抵抗しないと) 

 そう思っても無駄だった。

 体に力が入らない。おっぱいに完全敗北してしまっているのが分かる。こうなったらもうダメだ。魔力を吸収され続ける。力が、まったく入らなかった。

「ん。すごい。レッドさん、昨日より魔力が大きくなってますね」

 詩織が驚いて言う。

「魔王さんの言ってたとおりなんですね。レッドさんは怒りを魔力に変換できる特異体質なんですもんね。すごいです」

 少女が笑って、

「でも、いくら特異体質でも、わたしのおっぱいにかかればすぐに吸収しきってしまいます。そうしたらバイトも終わりになってしまいますよね。どうしましょうか」

 かわいらしく困った顔を浮かべて詩織が思案する。彼女は妙案を思いついてしまったらしく、すぐにそれを実行してきた。

「そうだ。魔力吸収をコントロールしてみましょう」

「むうううッ!?」

「ええと、気を集中して、おっぱいを閉じるみたいなイメージで、こう!」

 詩織のかけ声と共に、明滅していた光がなくなった。レッドの体からおっぱいに流れていた流れもなくなり、ぴたっとすべてが制止していた。

「あ、できました。けっこう簡単ですね」

 詩織がなんなく言う。

 さらには、

「そうだ。こうすれば魔力を一点に・・・・・あ、できましたね」

 詩織は完全に魔力をコントロールすることに成功してしまった。

 彼女の体から発せられるピンク色の光が、右腕だけに集中する。それが、左腕、右足、左足へとうつっていく。強大な力が集中する感触に、レッドはおっぱいに捕食されながら戦々恐々としていた。

(ま、魔力を完全に操ってる。そんなの、聞いたこともない)

 少なくともレッドにはできないことだった。

 この膨大な魔力の集中した拳で殴られたらどうなるのか。それを考えただけでガクガク震えてしまった。

「簡単なんですね、魔力をコントロールするのって」

「むうううううッ!」

「これなら、時間をかけて戦うことができそうです。そうすればお給金も増えるので、レッドさんには悪いですが、少し付き合ってもらいますね」

 ぎゅうううううッ!

 さらにレッドの頭部をLカップ爆乳の谷間に引きずりこんでしまう。谷間の奥底にたまっていたフェロモンも嗅がされて、レッドの頭が完全に麻痺してしまった。

「ふふっ、レッドさんの体、ビクビク痙攣してきましたね」

「むうううううッ!」

「全身の力が脱力して、もう抵抗しようという気持ちすら溶けてしまったことが分かります」

「んっっむううッ!」

「弟みたいでかわいいです。そうだ、レッドさんにも、弟にやってることと同じことしてあげますね」

 顔を見せてください。

 そう言って詩織がレッドの頭部をおっぱいから引き抜く。現れたのはとろけきったアヘ顔を浮かべた男だった。おっぱいから解放されたのに、逃げることも、戦うこともせずに、レッドは少女の鑑賞物になってしまっていた。

「ふふっ、かわいい」

「あひい・・・・ひいい・・・・・」

「おっぱいに負けちゃいましたね」

「ひいいい」

「もっときもちよくしてあげます」

 詩織が動く。

 レッドの背後にまわって、その背中に自慢のおっぱいを押しつける。ぐんにゃりと潰れたおっぱいの感触でレッドがアヒンと悶えたのも束の間、詩織の手がレッドの乳首をいじった。

「ひいいいいんんッ!」

 戦隊スーツの上から乳首をいじられる。

 少女の小さな手がレッドの乳首をカリカリとひっかいていく。はじめての感触にレッドが困惑し始めた。

(な、なんだこれ)

 レッドにとって始めての感覚。

 彼はこれまで乳首をいじったことなどなかった。当然だ。そんなの硬派な男がすることではない。男が乳首で快感を感じるなんて、そんな情けないことできるはずがなかった。それなのに、

(き、きもちいいいッ!)

 すぐに快感が全身に伝わってしまう。

 胸の奥からジンジンと響き出した疼きが強くなっていく。カリカリと容赦のない乳首責めが終わらない。人差し指でカリカリされているだけ。それなのに、レッドの体はビクビク震え、そしてついに限界を迎えてしまった。

「アッヒイイインッ!」

 ビクッ!

 ビクビクッ!

 快楽が爆発して体が跳ねていく。これまでの人生で感じたこともない絶頂。その正体がなんなのか分からなくて、レッドは困惑しながら、ビクンビクンと痙攣を続けていた。

「上手にメスイキできましたね」

 レッドの背後から詩織が囁く。

「め、めしゅいき?」

「そうですよ。レッドさんは乳首いじめられて、メスの絶頂で体を痙攣させてしまったんです」

「しょ、しょんなああ」

「ふふっ、体に力が入らないですよね? メスイキして体が屈服してしまいました。脱力して、トロンと溶けた瞳でウルウル涙目になってしまっています。本当に、弟みたいでかわいいです」

 かりかりかりッ!

 メスイキ絶頂の余韻に浸っているレッドの乳首に追い打ちをかける詩織。彼女の指が少し動くだけで、レッドの体が面白いように痙攣していった。

「わたしコレ得意なんですよ。弟が反抗的な態度になった時にはいつもこれをやってあげています。すぐにメスイキして「ごめんなさい」するのを見るのが好きなんですよね。最近は従順になってつまらないので、少しでも服装が乱れたりしていたら言いがかりをつけてメスイキ地獄でかわいがってあげてます。それで「ごめんなさい」させると、すごくかわいい反応になるんですよ」

 カリカリカリッ!

 さらに詩織の指が蠢く。開発されていなかった男の乳首を一瞬にして性感帯に変えてしまうほどの卓越した乳首責め。レッドは体を痙攣させながら、口を半開きにして脱力しきってしまっていた。

(こ、こんな・・・・こんなことで・・・)

 こんなことで負けるのか。

 レッドの心に屈辱が刻まれていく。おっぱいでメロメロにされ、乳首をいじられて屈服する。

 男なのに・・・・・・。

 自分は強いはずの男なのに、乳首をいじられただけで力が入らない。怒りの力をパワーに変えようとしてもすぐにカリカリで脱力してしまう。半開きになった口からはダラダラと涎が漏れていった。

「レッドさんも、「ごめんなさい」しましょうか」

 詩織が乳首責めを続けながらニッコリ笑って言う。

「ごめんなさいって、謝ってください」

「な、なんへえええッ!」

「そうですねえ・・・・・あ、ほら、レッドさんは世界を守るための正義の味方なんですよね? それなのに魔王軍に雇われたアルバイトに手も足も出ないで完敗してしまっています。それを謝りましょう」

 ニコニコ笑いながら、少女がいちゃもんをつけていく。

「ほら、謝ってください」

「あひい・・・ひいん・・・・」

「全世界のみなさんに、敵に負けて気持ちよくなってること謝るんです」

 乳首責めが終わらない。

 けれどそんな謝罪なんてするつもりもなかった。久しぶりにレッドの精神に怒りが点火して、体に力がみなぎってくる。

「ふ、ふざけるな」

「ん?」

「だ、誰がそんなアッヒンンンッ!」

 カリカリカリッ!

 手加減なしの本気の乳首責め。

 それがレッドに炸裂し、抗議の言葉も、せっかく点火したはずの怒りのパワーも一瞬にしてすべて奪い取られてしまった。

「聞き分けが悪いと、本気でやりますよ?」

「あひいいいいッ!」

「わたしまだ手加減しています。本気でやるとレッドさんなんてすぐに発狂してしまうでしょうから、加減して乳首責めしてあげているんです」

 これで手加減している。

 その言葉にレッドの心が完全に墜ちる。一瞬だけ加えられた本気の乳首責めだけでダメになる。あうあうと悶えるだけになったレッドの耳元で少女が囁いた。

「ごめんなさいしないなら、本気の乳首責めです」

「ひいんんッ!」

「弟の頭バグらせて壊してしまった恐ろしい乳首責めで、レッドさんの乳首をめちゃくちゃに犯してしまいます」

 かりかり。

 詩織の指が脅迫するように乳首をひっかいて、レッドの体がビクンッと痙攣した。

「それがイヤなら謝ってください」

「ひいいんッ!」

「敵に負けてごめんなさいって謝るんです」

「ああああッ!」

「ほら、はやく」

 かりかりッ!

 乳首責めが続く。詩織はにっこりと笑ったままだ。それに対してレッドは顔面をグジャグジャにして、屈辱と興奮と恐怖で壊れそうになっていた。

「5」

 詩織がカウントを始めてしまう。

 その人差し指が乳首ギリギリで待機を始めていた。

「4」

「ひいいいッ!」

「3」

「らめええッ! ひゃめでええッ!」

「2」

「ゆるじでええ! ゆるじでください」

「1」

「あひいいッ!」

 一瞬の静寂。

 そしてついに、

「ご、ごめんなさいいいいいッ!」

 言った。

 その瞬間、レッドの体がビグビグンッと痙攣した。

(な、なんへええええッ!)

 まだ言葉責めをされただけ。

 乳首はいじられていないのに、なぜか体が快感で震えてしまったのだ。それが何故なのか分からず、自分の体が自分のものではないという感覚で悶え苦しんでいく。

「もっとです」

「あひッ!」

「もっと、ごめんなさいしてください?」

 乳首ギリギリの虚空で詩織の指がカリカリを始めてしまう。それに脅されたレッドの口から絶叫がほとばしった。

「ご、ごめんなさいいいいいッ!」

「もっと」

「ごめんなさいいいッ! ごめんなさいいいいッ!」

 ビグビグンッ!

 叫べば叫ぶほどに絶頂した。

 それと同時に力がわいてくるのが分かる。魔力がたまっていくのだ。それが分かった。

(なんで・・・・どうして・・・・)

 怒りを感じていないのに魔力がたまっている。

 怒りのパワーで魔力がたまるというレッドの特異体質が明らかに変わっている。けれどそれが何故なのか分からず、レッドはひたすらに「ごめんなさい」をして、体を痙攣させていった。

「ふふっ、かわいい」

 詩織がそんなレッドのことを鑑賞しながら笑った。

「いじわるしてごめんなさい。でも、ごめんなさいするレッドさん、とってもステキでしたよ?」

「ひいいいッ! ひいいいいッ!」

「弟はもう従順になってしまってつまらないんですが、レッドさんは最後まで屈辱感を忘れずに「ごめんなさい」してくれたので、とってもかわいかったです。わたしも満足できました」

 にっこりと笑う。

 その笑顔がとにかく恐ろしかった。

「それに、レッドさんの魔力・・・・・・」

 詩織が意味深につぶやく。

「レッドさんって・・・・・ううん、男の人って、ひょっとして・・・・・」

 じいっとビクビク痙攣していくレッドを見つめる。ごめんなさいをした途端に増した魔力に気づいた少女が何かに気づいた様子でレッドを鑑賞していく。けれどその口からそれ以上のつぶやきが漏れることはなかった。

「うん。さすがに今日はかわいそうですね」

「あひんッ!」

「それでは、残り時間ずっと乳首責めしてあげます。その間レッドさんは「ごめんなさい」を続けてください。少しでも「ごめんなさい」が遅くなったら本気の乳首責めですからね」

 カリッ!

 分からせるように一撃だけ本気の乳首責めが炸裂する。痙攣したレッドがすぐに「ごめんなさいいいッ!」と絶叫した。

「ふふっ、本当にいいバイトですね、これ」

 にっこりと笑った詩織が、レッドの乳首に狙いを定めて、

「趣味と実益がかなってこれ以上ないアルバイトです。すぐ終わらないように、じっくり時間をかけて仕事をしましょう」

 カリカリッ!

 そして始まってしまう。

 レッドの悲鳴と「ごめんなさい」が永遠と響き続けていった。



 *



「ん、3時間たちましたね」

 詩織がスマフォの画面を見て言った。

 深夜の公園。その間、ずっと人は現れなかった。街灯に照らされてスポットライトになった広場で、少女がレッドの背後から永遠と乳首責めをしていたのだ。

「あひい・・・・ひいん・・・・・」

 レッドは息も絶え絶えだった。

 右の黒目がほとんど残っていない。

 半開きになった口からは少し舌まで出ている。完全に脱力していて、人間の意思というものがまるで感じられないほどに壊されてしまっていた。しかし、その命があることは、時折「ごめ・・・な・・じゃい」とつぶやくことで知れる。レッドは乳首責めが終わっても、まだ「ごめんなさい」をしているのだった。

「ふふっ、ありがとうございました、レッドさん」

 詩織がレッドの背後から言う。

「レッドさんのおかげで3時間のアルバイトができました。今日だけで4500円も稼げたことになります」

 ニコニコしながらの言葉。

 しかし、その数字にレッドは訳が分からなくなった。とろけた頭で途切れ途切れに思考が巡る。

(4500円って・・・・そんな安いバイト代で)

 時給に換算すれば1500円だ。

 命をかけたアルバイトなのにその金額というのあまりにも安すぎる気がした。

 詩織がそこまでお金を稼ぎたいという理由も分からなかった。遊び歩いているようにも見えないし、なににお金を使っているのだろう。乳首責めでとろけた頭で、アヒアヒ言いながらレッドがそんなことを思う。

「な、なんで?」

 だからレッドが質問していた。

 それは彼女と最初に出会った時から胸に抱いていた疑問だった。

「なんで、そ、そんなバイトなんかするんだ?」

「え?」

「バイトならほかにもあるだろ? こんな危険なバイトなんて・・・・なんのために?」

 率直な質問に、詩織が一瞬黙る。

 彼女は「誰にも言わないでくださいね」と前置きしてから言った。

「わたしの実家、お豆腐屋さんなんです」

 背後からレッドの体を抱きしめながら、

「時代なのかあまり繁盛していなくて、経済的に苦しいのが分かるんですよ。ご飯とかも、毎食豆腐かおけらが出てきますし。もちろん両親は優しくてなんの不満もないんですが、でも、弟のためにお金を稼いでおいてあげたいんです」

 詩織が姉の顔つきになって、

「弟は大学に行ってもらいたいなって思うんです。だから、そのためにお金を貯めておかないといけません。時給が1500円なんて、高校生にとっては破格なんです。だから、がんばりたいんですよ」

 静まりかえる。

 レッドにとっても詩織の言葉は予想外だった。弟のため。それはレッドも同じだった。病弱な妹のために戦っている。世界の命運とか、人類のためというよりは、愛する家族のために戦うというのが行動原理だった。その思いと同じものを詩織がかかえているということに、レッドの心が揺れてしまった。

「まあ、それに」

 そんなレッドの心の隙間に、詩織の妖艶な声が染み渡った。

「このアルバイト、けっこう簡単ですからね」

「う」

「おっぱい見せただけで、みなさんすぐに負けてくれますから便利でいいです。こんな簡単なお仕事でお金をもらうなんて、なんだか申し訳なくなります」

 くすくす笑いながら詩織の指先が一度、レッドの乳首をはねる。デコピンみたいな一撃で、レッドの体がメスイキして痙攣した。

「ね? とっても簡単です」

「あひい・・・・・ひいい・・・・」

「それに、レッドさんたちの秘密も分かりましたし」

 悶えるレッドのことを、背後からじいいいっと鑑賞しながら、

「うまくやれば魔力もなくならないでしょうから、このアルバイトまだまだ続けられそうです」

 妖艶に笑った少女。

 彼女がスマフォを操作して、カメラモードにする。そして、片手を伸ばして自撮りをしようと構えた。スマフォの画面には少女の笑顔と、アヘ顔をさらしたレッドが映っている。

「だ、だめええええッ!」

 また撮影されてしまう。

 完敗してアヘ顔をさらした姿を保存されてしまうのだ。そう思うと体が震え、なぜか魔力がわいてくるのが分かった。力がよみがえる。脱力していた体に鞭をうって脱出しようと、身構えた瞬間、

「はい、おとなしくしててください」

「ああああああッ!」

 背後からぎゅうううっとおっぱいが押しつけられただけで終わった。力を入れようとしていた体が一瞬のうちにガクンと崩れる。下を向いてうなだれようとしていたレッドの髪の毛を少女が片手でわし掴みにして、ぐいっと上に持ち上げてしまった。

「ふふっ、すごい構図ですね」

「あひい・・・・ひいい・・・・」

「髪の毛をつかまれて、顔を持ち上げられて、そのアヘ顔がよく見えるようにされてしまっています」

 意図的に煽るようにして少女が言う。

 レッドの体がビクンビクンと痙攣して、絶望に染まった表情を浮かべていた。

「ほら、とっても簡単」

 にっこりと笑った少女がカメラ目線になる。

 そしてアヘ顔を浮かべたレッドと一緒に記念撮影をした。カシャっという音がスマフォから聞こえ、終わってしまった。

「うん、よく撮れてますね」

 少女がスマフォを確認して言う。

「レッドさんにも送ってあげますね」

 詩織がレッドの体をまさぐってスマフォを奪ってしまう。そのロックもレッドの指先を借りて簡単に解除してしまい、レッドのアドレスや個人情報をすべて奪ってしまっていた。

「あ、レッドさんたちのアジトってここだったんですね」

「や、やめろおおッ!」

「ふむふむ。かわいい妹さんですね」

「お、お前えええッ!」

「安心してください。危害なんてくわえませんし、魔王さんたちにも言いませんから。わたしの目的は、あった。これですね、みなさんのグループチャット」

 戦隊全員で共有しているグループチャットだ。

 詩織がチャットを操作して自分を招待してしまう。まんまとチャットグループに入った詩織が、慣れたようにスマフォを操作して、写真を送ってきた。

「今さっき撮影した写真も送りますね」

「や、やめろおおおッ!」

「この前撮影した写真も、はい、送りました」

「や、やめでえええッ!」

「安心してください。レッドさんだけでなく、ほかのグリーンさんも、ブラックさんも、ブルーさんも、はい、みなさん仲良くアヘ顔を浮かべて昇天してる写真を送っておきましたよ」

 詩織がレッドにスマフォを返す。

 ピコンピコンと連続して音が鳴り始める。写真を受信したのだ。送り主は「SIORI」となっている。グループチャット上に大量の写真と動画がアップロードされている。そのすべてで、詩織が笑い、男たちがアヘ顔を浮かべていた。

「これで、みなさんの魔力も回復するでしょうね」

 にっこりと少女が笑っている。

「グリーンさんだけは絞りすぎて壊してしまったので無理でしょうが、ブラックさんも、ブルーさんも、イエローさんも回復するはずです」

「な、なにを言って・・・・・」

「しっかり写真を見て、興奮してくださいね」

 少女が立ち上がる。

 レッドの体は脱力して動かない。

 そんな情けない姿を一瞬見下ろして、少女が最後に一枚と、地面に倒れたレッドをスマフォで撮影してしまった。

「ん~、これじゃあ弱いですね」

 撮影した写真を見て詩織が不満げな声を漏らす。

「ふふっ、こっちのほうが屈辱的ですかね」

 少女が足を振り上げる。

 すぐにローファーの靴底がレッドの顔面に炸裂した。制服のスカートから伸びるムチムチの脚。それがレッドの顔面を踏み潰してしまったのだ。

「はい、撮影」

 そして撮影する。

 カシャっという音をレッドは絶望しながら聞いた。すぐに自分のスマフォからピコンっという音が響いて、写真が受信されたことを知らされる。

「踏み潰された写真も送ってあげました」

「ひいいいいッ!」

「レッドさんも、写真を見て魔力をためておいてくださいね」

 にっこりと少女が笑って、

「今日も見逃してあげます。次に対戦する時までにしっかり興奮しておいてください」

 じいいっと少女の邪気のない瞳が地面に倒れるレッドを見下ろした。

「次戦うときも、レッドさんたちの魔力、わたしのおっぱいで根こそぎ奪ってあげますからね」

 そう言って詩織が去っていく。

 残されたのは脱力したレッドだけだった。怒りの力すらわいてこない負け犬の姿。それなのに、彼の体からは魔力がわいてくる。その正体が分からず、レッドは悔し涙をこぼしながら、「うううッ」と嗚咽を漏らし続けた。


つづく