ずっとずっとアナルを犯される。
もう私はずっとこのままなのではないか。こうやって永遠にアナルを犯され、前立腺のまわりをなぞられたあげく、時折前立腺を舌先で突き刺されて、豚のような悲鳴をあげる。もうずっと人間の言葉を喋っていない。鏡の中には、変わり果てた自分の姿と、そんな自我を失いかけた男の顔を挟み込んでいる大きな足―――そしてそんな私のことを愛おしげ見つめる巳雪さんの姿が映っていた。
プルルルッ!
その時だ。
電話が鳴った。
私と巳雪さんだけの世界に亀裂が入ったのだ。ラブホテルの部屋に設置された白い固定電話機が、プルルルっと音をたて続けていく。
「少し待っていてくださいね」
ニッコリと笑った巳雪さんが、久しぶりに私のアナル責めを止めた。彼女の太ももとおっぱいに包み込まれていた私の体が解放される。
もはや自分一人で動くこともできず、私の体はそのままうつ伏せの格好でベットに倒れ込んだ。重力が重く、自分の体がベットに沈んでいくのを感じる。かろうじて顔をあげると、巳雪さんがベット脇にある電話機に手を伸ばし、ガチャッと受話器をあげていた。
「もしもし?」
冷たい声。
普段の優しい巳雪さんからは想像もできないほど、冷酷で、機嫌の悪い声色だった。私のことをかわいがっていた時間を邪魔されて怒っているのだ。美人が怒るとそれだけで迫力満点だった。そんな巳雪さんの姿を見て、私の体が被虐の快感でビクンと痙攣してしまった。
「んふっ」
巳雪さんがうっとりとした視線で私のことを見下ろす。
彼女はベットの上に正座し、片手で受話器を持ちながら、もう片方の手で優しく私の頭を撫でてきた。後頭部をねっとりとした手つきで撫でられただけで、私の口から「ふわあッ」という甘い声が漏れてしまう。
「も、申し訳ありません」
受話器の向こうから男の声が漏れ聞こえてくる。
「フロントの者ですが、お時間になりましたので、その連絡になります」
私は「助かった」と思った。
時間なのだ。この部屋を借りることができる時間は過ぎた。もう部屋を出ていかなければならない。ということは、この快楽地獄から解放されるということだ。
(やっと……やっと、楽に…………)
気が緩む。
だからだろう。
巳雪さんの手が私のアナルに伸びたことに気づかなかった。
「あっぎいいいいいいいッ!」
彼女の長い人差し指と中指が、私の尻穴に突き刺さった。そのままグリグリと蹂躙され、私の口から獣のような悲鳴がほとばしる。
「ど、どうしました?」
フロント係の驚いた声が受話器から漏れてくる。
その間も、巳雪さんの指使いは過激の一途をたどっていて、私の口から絶叫があがっていく。
(み、巳雪さん……や、やめて……ほ、ほかの人に聞かれちゃうから……)
そんなすがりつくような視線で巳雪さんを見上げる。けれどそれは逆効果だったらしい。ねっとりとした視線で私のことを見下ろしている巳雪さんが、さらに指使いを激しくしてしまった。
「オッッホオオンッ!」
声が漏れる。
明らかに聞かれてしまった。受話器から慌てたようなフロント係の声が聞こえてくる。
「大丈夫です。連れの男が激しく喘いでいるだけですから」
冷酷な声で巳雪さんが告げる。
連れの男―――私のことだ。ホテルに一緒に入った男を責めて喘ぎ声をあげさせているところだと、そう事務的に報告しているのだ。
「そ、そうですか。あの、それでお時間なのですが」
しどろもどろになったフロント係の声が聞こえてくる。
巳雪さんが淡々と言った。
「延長します」
「え?」
「延長です。聞こえなかったんですか?」
グリグリグリッ!
いらだちを解消するために私の尻穴をめちゃくちゃにするのは止めて欲しい。それだけで、さらに激しい喘ぎ声が響きわたった。
「げ、現在当ホテルの予約者は多くなっていますので、延長料金はかなり割高になってしまいますが」
「構いません。延長してください」
有無を言わせない口調。
連れの男をさらに犯すためにラブホテルの時間を延長しろと、高圧的に迫っている美しい女性が目の前にいる。
(無理……ぜったい無理……)
延長なんてされたら死ぬ。
今度こそ死んでしまう。
こんな快感に雄が耐えられるわけがない。
(たすけで……)
手を伸ばす。
受話器のほうに。助けを求めるためにぷるぷると震える手を伸ばし、なんとか声をあげた。
「た、たずげッギャアアアアッ!」
その瞬間、魔性の指が前立腺を突き刺す。
断末魔の悲鳴をあげ、伸ばされた私の手はベットに沈み、そのままメスイキとマゾイキでビクンビクンと痙攣した。
「だ、大丈夫ですか?」
「問題ありません。わたしの夫が同意の上でアナルをめちゃくちゃにされて悶えているだけですから」
ぐりぐり。
えぐられ、絶叫をあげさせられる。
助けを求めたことをお仕置きするかのように、その指使いは過激なものとなり、部屋中を響かせるような獣の悲鳴をあげさせられた。
「延長時間はいかがしましょうか?」
「4時間でお願いします」
「よ、4時間ですか?」
「はい。何か問題でも?」
冷たい口調。
それとは正反対な情熱的な指使い。ベットに顔を突っ伏して、ビクンビクンと痙攣したまま、ずっと快感が続いていく。
「かしこまりました。それでは4時間の延長で承ります」
電話が切れる。
命綱が断ち切られる。
受話器を置いた巳雪さんが、聖母のような優しげな笑みを浮かべて、私の尻穴を犯し始めた。
「旦那様の悲鳴、聞かれてしまいましたね」
「あひいいいいいッ!」
「今、フロントでは大騒ぎでしょうね。延長を告げたあの背の高くておっぱいの大きな女性が、今、連れの男をめちゃくちゃに犯しているんだって、噂でもちきりでしょう」
ぐりぐりぐりッ!
「まだまだこれからですよ、旦那様」
「あひんんッ! ひいいいいッ!」
「限界まで熟成の上で濃縮させてから、搾り取ってあげますからね。そのほうが、マゾの旦那様はうれしいでしょ?」
ねっとりとした囁き声。
「それに、もしかしたら……」
なにかを期待するような巳雪さん。
うっとりと未来を夢見る女性が、さらにねっとりとした指使いで私の尻穴を犯す。同時に金玉をさわさわと撫でてきて、精液の作成を強制的に迫っているのが分かった。
「がんばりましょうね、旦那様」
続く。
続いていく。
私は喘ぎ声をあげ続け、メスイキとマゾイキを繰り返していった。
*
「イがぜでええええッ! イがぜでくださいいいいいいいいいいいッ!」
壊れた頭で絶叫する。
もう喉がやられていてガラガラだった。それでも必死に懇願するしかないのだ。それもこれも、すべては巳雪さんのせいだった。尻穴に指をつっこんだままグリグリといじり続け、壊れた私の顔を上からじっとりと見下ろしている美しい女性。仰向けに倒した私の体に致死性の快楽を与えてくる女性にむかって、とにかく必死に射精懇願する。
「そんなにイきたいですか、旦那様?」
「イぎだいいいいいッ! イかぜでええええッ!」
「ふふっ」
ジュボッ!
ジュブッ!
「あっぎいいいいいいッ!」
巳雪さんが中指のピストンを開始してしまう。指一本。それだけで私は生死の境をさまようことになっている。ほかの指は折り畳み、中指一本だけをピンと伸ばして、ジュボジュボと私の尻穴をえぐる。まるで生殖器みたいになった巳雪さんの中指一本で、尻穴を犯されていく。
「射精したいですか?」
その状態で何度も同じ質問をしてくるのだ。
永遠に。
時間をかけて。
私という人格を壊し、さらに重度のマゾにして支配しようと、美しくて頭の良い女性が本気で追い込みをかけてくる。
「旦那様の今の姿、とっても惨めですよ? 赤ん坊みたいに仰向けでお腹をさらして、おぎゃおぎゃ鳴き声をあげるみたいに喘いでいます。大の大人が、女の指一本だけで泣き叫ばされて、恥ずかしくないんですか?」
言葉で責められる。
その間も美しい巳雪さんから見下ろされている。それが恥ずかしくて、頭を左右に振ってイヤイヤをする。こんな情けない姿を見ないで欲しい。見ないで欲しいけれども見て欲しい。支配してほしい。頭がおかしくなる。口からでるのはただ、
「射精さぜでえええええッ!」
そんな絶叫だった。
自分の妻に。
これまで尽くしてくれた女性にむかって、心の底からの射精懇願。ここ数時間、繰り返し続けられたやりとりに、私の精神がついに壊れていくのが分かった。
「ふふっ、ころあいでしょうか」
笑う。
恐ろしい女性が笑っている。
それが怖い。
それが嬉しい。
それがとても興奮する。
「巳雪しゃああんんッ! 射精させてえええええええええッ!」
必死の射精懇願。
それをじっとりと見下ろされる。
満たされた表情で私のことを観察している美しい女性。そんな彼女にすべてを支配される悦び。私は頭がおかしくなり、苦痛からではなく、悦びから涙を流した。
「ふふっ、よくがんばりましたね、旦那様」
巳雪さんにほめられる。
それだけで幸せのあまり死にそうになった。
「それでは、射精させてあげます」
巳雪さんが私の尻穴から中指を抜いた。
そのままヘソ出しTシャツを脱ぐ。現れたのはブラジャーをつけていない巨大なおっぱいだった。女性の象徴が私にむかって威圧的に迫ってくる。
「ふふっ、おっぱいに怖がっていては先が思いやられますよ?」
巳雪さんが仰向けに倒れた私の下半身にまたがる。
そのムチムチの太ももが開脚する。巳雪さんが淫らなガニ股姿になって、その隠されていた場所を見せつけてきた。
(み、巳雪さんの……アソコ……)
巳雪さんのむき出しの下半身に目がくぎ付けになる。
グジョグジョに濡れた場所。
獲物を今か今かと待ちかまえている女性の象徴。そこは化け物が口をひらいているようにしか見えなかった。ここで丸飲みにされ、捕食され、吸収されて、殺されるのだ。それが分かっていながら、そうされたいと、強く願ってしまった。
「ほら、よく見てください。今からココで旦那様のおち●ちんを丸飲みしちゃいますよ」
「ひいいいいいッ! ひいいいいッ!」
「旦那様くらいのかわいらしいおち●ちんなら一瞬で丸飲みしてしまいます。殿方の精液を搾り取るために進化してきた私のココで、旦那様を食べて、栄養にしてしまいますね」
がに股のまま、巳雪さんが密壷を亀頭に近づける。
密壷の入り口に亀頭がセットされた。
先っぽに接触した密壷の感触だけで射精しそうになる。腰を浮かして、巳雪さんがグリグリと密壷の入り口で亀頭だけをいじめてくる。
「旦那様」
「あひんッ」
「射精懇願してください」
「ひいいいいいいッ!」
「みっともなく、無様に、マゾらしい射精懇願をお願いします。わたしが満足できるような情けない声で、惨めに、射精を懇願してください」
んふっと、巳雪さんが笑う。
「それとも、マゾの旦那様にはこういう言い方のほうがいいですかね」
優し気な笑顔が一瞬にして冷たく私を見下ろした。
「射精懇願しろ」
冷酷な声色。
それだけで体がビクンと震える。
「無様に命乞いしろ。うまくできなかったらずっとこのままメスイキとマゾイキだけを続ける」
「ひいいいいいいッ」
「それがイヤならとっととやれ。ほら、はやく。グズグズするなよ、この情けないマゾ野郎」
ビキンと壁に亀裂が入った気がした。
私と巳雪さんの間の壁。
そこに亀裂が入り、巳雪さんの冷たい表情でさらに亀裂が大きくなっていく。ビギンッ! バギンッ! そんな音が響いていき、巳雪さんの口元が「マゾ」と蠢いた瞬間、ついに壁が崩れ去った。体の深い場所から被虐の快感が全身を貫いた。
「み、巳雪さああああんッ!」
叫ぶ。
自分の妻を必死に呼んで、
「射精させてくださいいいいいッ! どうかどうか、お慈悲をくださいいいいいいいッ!」
「…………」
「わたしの精子虐殺してくださいいいいッ! 巳雪さんのアソコでめちゃくちゃに搾り取って食べて消化して殺してでえええッ! ぜんぶ捧げますううううッ! 巳雪さんにぜんぶ捧げますからあああッ! だから、だから射精させてくださいいいいいッ!」
必死に叫ぶ。
きらりと巳雪さんの瞳がひかった。
「合格です♪」
ぐっしゃああああッ!
「あっひいいいいいんんッ!」
どっびゅうううううううッ!
びゅっびゅううううううッ!
密壷が肉棒を丸飲みする。
ギロチンみたいに勢いよく巳雪さんの巨尻が私の下半身をぺちゃんこに押し潰した。肉棒が根本までぱっくりと食べられてしまう。その瞬間に私は射精して、止まらなくなる。我慢の限界をむかえていた肉棒が、精子という生け贄を絶対上位存在者である巳雪さんに捧げていく。
「とまらなひいいいいッ! 絞りとられてるううううううッ!」
自分の意志とは無関係に、射精が続く。
自分の体が自分のものではないという感覚。私という存在そのものが、巳雪さんに吸収されていく。この体は彼女に捧げるものなのだ。そう実感したとたんに射精の勢いが強くなった。
びゅっびゅうううううッ!
どっびゅううううううッ!
「あっぎいいいいいいいいッ!」
歯を食いしばって必死に耐える。
肉棒に絡みついた巳雪さんの肉壁が、ぐねぐねと蠢きながら私の射精にあわせて脈動している。
「しゅ、しゅごいいいいいいッ!」
射精が止まらない。
密壷の中が気持ちよすぎて狂ってしまう
巳雪さんはがに股でまたがっているだけだった。腰を動かすこともせず、その巨尻でもって私の体をベットに縫いつけにしているだけなのだ。それなのに密壷だけが自動的に蠢き、私から精液を奪い取っていく。大量の子種が強制的に搾り取られていった
「……これだけやってもダメなんですね」
巳雪さんがつぶやいた。
射精の衝撃で朦朧とした意識の中で巳雪さんを見上げる。彼女は哀しそうに顔を沈ませていた。それは念願だった願望がかなわないと悟った瞬間の表情のように見えた。どうしたんだろう―――そんなふうに心配している私に気づくと、巳雪さんがニッコリと笑った。
「大丈夫ですよ。旦那様は心配しないでください」
パアンッ!
腰が打ち付けられる。それだけで射精の勢いがさらに増した。
「このまま全部搾り取ってあげますね」
グリグリグリッ!
腰が上下左右に回転し、肉棒をえぐる。
そのまま何度も巨尻が打ち付けられ、私の体が潰されていく。叩き潰され、ベットの上で私の体が跳ねる。それすらも巨尻が圧殺し肉棒を丸飲みしたまま放さない。中出し射精が終わらなかった。
(奪われてる……私の大事な遺伝子情報が、強引に奪われちゃってる)
射精が続く。
そのすべてを巳雪さんの体内に放出している。けれどそれは明らかに受動的な行為だった。中出しは女性に対する征服ではないことを分からされる。
(女性に……奪われてる……強制的に……奪われて……)
優秀な女性に子種を奪われて、捕食されて、吸収される。何万匹もの精子たちが彼女の体内で殺されていく。そんな大量虐殺のイメージが脳裏にこべりつき、中出し射精が敗北の象徴に思えた瞬間、さらに射精の勢いが増した気がした。
「時間はまだあります」
聖母みたいな女性が悪魔的な腰使いでもって私を犯し、中出し敗北射精を強制してくる。
「足りなければ、また延長しましょうね」
さきほどの哀しげな表情から一転して、情念のこもった表情を浮かべている巳雪さん。私はそれ以上、彼女の表情の意味を考える余裕すらなくして、ひたすらに射精していった。
「たあっぷり、かわいがってあげます」
パンッ! パンッ! パンッ!
どっびゅうううううッ!
びゅっびゅううううッ!
「愛しています、旦那様」
彼女の美しい顔が近づいてきて、私の額に優しくキスをしてくる。そんな初々しいキスとは裏腹に、彼女の腰使いがさらにねちっこく、私から精液を奪うために効率的な動きを続けていく。私はいつまでも、彼女に敗北射精を捧げていった。
*
「ふふっ、おつかれさまでした」
ようやく射精が終わって、解放される。
ベットの上に仰向けに横たわったままピクリとも動けなくなってしまった。そんな射精直後の倦怠感の中で、添い寝をしてくれている巳雪さんの声を聞く。
「言葉責めをしてみましたが、いかがでしたか?」
「あひい……ひい……」
「少し乱暴な口調で責めてみました。マゾの殿方にはよく効くんですが、どうでしたか?」
分かりきっていることを聞いてくる。
私はもう言葉を喋ることもできなくなっていたので、コクンコクンと首を縦に振ることによって意思疎通をしようと必死だった。
「嬉しい」
巳雪さんがほほえむ。
「これからは頻繁にマゾ煽りしてあげます」
「あひい」
「旦那様のマゾ性癖が悪化させて、わたしでしか射精できないように調教してあげますからね」
チュッ!
優しく頬にキスされる。
彼女の大きな体がぎゅううっと抱きついてくる。私の頬に頬ずりをして密着してくる美しい女性。その底なし沼みたいに柔らかい感触で溶かされながら、私はされるがままになり、幸せいっぱいになってしまう。
「ゆっくりお休みください」
巳雪さんの優しげな声で瞼が落ちてくる。
「……ま……できま…でしたが…………好…………」
巳雪さんの声が途切れ途切れになる。
寝てはいけないと思ってもダメだ。体力の限界なんてとうに超えている。
私は気絶するように眠りについた。
つづく