「しかし、おまえは本当に強くなったな」
第6回戦を終えた帰り道。
俺は純菜と一緒に帰宅している途中だった。純菜はどことなく疲れているように見えた。顔色が少し悪い気がする。
「そうだね。わたしも、ここまでできるなんて思ってもなかったよ」
純菜がそう言った。
少し陰を感じさせながらも、ニッコリと笑ったその顔は俺の知った幼なじみのように思えた。しかし、彼女は今では、全国でその名を知らぬ者はいないバトルファッカーなのだ。その落差に、俺はなんだか戸惑いを感じてしまっていた。

「でもお前もさすがに疲れちまってるようだな。さすがに連戦はこたえるか」
「ううん。試合ではぜんぜん疲労は感じてないよ」
「そうなのか」
「うん。相手もそんなに強くないからね。これなら何回やっても同じだよ。問題は、試合外でね」
そこで純菜がズーンと疲れた様子を見せた。
「ファンの人たちへの対応が慣れてなくて、それで疲れちゃってるのはあるかも。どう対処していいか分からなくてさ」
「ああ、今日もすごかったもんな」
試合が終わった後、試合会場を出た純菜を待っていたのは道路を埋め尽くすほどのおっかけファンだった。そいつらが純菜に殺到し、全員がサインを求めたり、握手をせがんだりしたから困ったことになった。
優しくて真面目な純菜は全員に対処しようとして前に進めなくなってしまった。それを見かねた俺が割って入り、強引に純菜を人混みから脱出させて帰宅の途についたのだった。
しかし、帰宅途中も純菜に気づいたファンたちが殺到し、対処に困っていた。純菜の爆乳があればそれが目印になるのだから変装することもできなく、どうしようもなかった。
「ストレスたまってるんだろ、純菜」
「そんな、ファンの人をストレス扱いしたらバチがあたるよ。ありがたいことだもん」
「お前は変に真面目だからな。あんまり抱え込むなよ。適度なストレス発散も大事だぞ」
俺は早くも疲れた様子を見せる純菜を見て心配になった。
「何か俺に協力できることがあれば言ってくれよ。ストレス解消でもなんでもさ。お前の頼みなら、なんでもしてやるから」
「な、なんでも?」
「ああ。この道に引きづりこんだのは俺だからな。なんでも言ってくれよ」
顔を赤くして、モジモジとする純菜だった。
何をためらっているのだろうか。まったく理解できなかった。そんな彼女が意を決して口を開こうとした。そのときだった。
「おいお二人さん。ちょっとこっち来てくれる?」
敵対的な声色。
目の前。暗闇の中で男が3人立っていた。そのうちの二人には見覚えがあった。
「お前ら、BL学園の」
純菜の4回戦と5回戦の相手だった。
もう一人も、BL学園の制服に身を包んでいる。彼らは追いつめられた表情を浮かべており、その張りつめた顔は今にもナイフでも取り出しかねない危うさを秘めていた。
「なんだ。お前ら、こんなところでなんの用だ」
「お前には用はねえんだよ。そっちの女だよ、用があるのはよお」
そいつらは純菜のことを親の敵でも見るようにして睨みつけた。
その剣幕は冗談ですむようなものではなく、俺は純菜の前に立って立ちはだかった。
「だから、純菜になんの用だっていうんだ」
「うるせえよ。お前には関係ねえ。黙ってろ」
ずかずかと3人組がこちらに迫ってくる。
俺が純菜を背にして対峙するのもつかの間、いきなり、先頭の男が俺の腹部にアッパーをかましてきた。直撃を受け、息がつまった。激痛に膝が折れ、地面に倒れる。
「け、健ちゃん!」
純菜が大きな声を出した。
その慌てた様子に、3人組が下卑た笑みを浮かべて喜んでいる。
「さんざんコケにしてくれてよお。榎本先輩はお前のせいでインポになっちまったよ。もうバトルファックも引退だ。お前のせいでよお」
ろれつのまわっていない下品な声。口から涎を垂らして、これから行う陵辱のことしか考えていない男たちがそこにはいた。
「俺たちの試合でもさんざん好き放題やりやがって。お前みたいなぽっと出の素人が、たまたま勝ったからって調子に乗りやがってよお。へへへ、だから今度は俺たちの番だよ。お前がヒイヒイ言って壊れるまで、犯してやるから覚悟しろよ」
男たちが純菜に近づく。
怯えた表情の純菜の肩を掴んで、乱暴にひっぱった。それだけで上着のボタンがはずれて、純菜の半裸がさらされる。ストイックな純菜はいつものように競技水着を着用していたのだが、それが男たちには我慢できないようだった。怒った男は純菜の腕を力任せにつかんで引っ張った。人気のないところに連れていくらしい。
「や、やめろ」
俺は腹部の一撃で息もできなかったが、力を振り絞って言った。
「じゅ、純菜に手を出すな。こんなことして、許されると思ってるのか」
「うるせえな。そうだ、そいつも連れてこうぜ。彼女が目の前で壊されていく様をじっくり見せつけてやろう。ヒヒヒ」
男の一人が俺の腕を掴んで立ち上がらせた。
そのまま男は俺の腹部に膝蹴りをかまし、俺の顔面を殴って満足そうな笑顔を浮かべた。俺はぐったりして、そいつらのされるがままになった。
「け、健ちゃんっ。大丈夫っ」
純菜が暴れてこっちに来ようとした。
それを男が羽交い締めにして食い止める。男と女の力の差。体格差だって段違いで、男たちの力をふりほどくことなんて不可能だった。
「ひひっ。いい気味だなあ、おい。いいか、バトルファックには総合格闘技ありのデスマッチだってあるんだ。その条件なら、俺たちが負けるはずがねえんだよ。弱い女の分際でいい気になりやがって。今日はたっぷり可愛がってやるからな」
下品な顔を純菜に近づける男。
俺は口の中に鉄の味を感じながら、なんとかしようと必死だった。
「やめろお前ら。純菜には手出すな。バトルファッカーがこんな卑怯なことしていいと思ってんのか」
「ああん。なに言ってるんだ、てめえ」
「開会式で西園寺選手だって言ってただろうが。正々堂々、スポーツマンシップにのっとってバトルファックすることが大事なんだ。BL学園の先輩の言葉だろうがッ。それをなんでお前らが台無しにするんだよ」
「うるせえな」
俺を背後から羽交い締めにした男が俺のこめかみめがけて拳を繰り出した。衝撃で喋れなくなる俺の首に腕が巻き付けられてチョークスリーパーをかけられる。苦しくなって暴れるが、完全にきまった技をふりほどくことなんてできるはずがない。俺はなすすべもなく背後からの言葉を聞いた。
「もうそんなのはやらねんだよ。黒宮だって部内で好き勝手やってるんだ。暴力、乱暴、なんでもありなのがバトルファックなんだよ。それをこれから見せてやるからよ」
へへへっと笑う声。
俺の首にまきついた腕が力をもった。ぎりぎりと肉が潰れる音がする。顔が真っ赤になり、目の前が暗くなるのを感じた。
「いっぺん墜としとくか。死んじまうかもだけど」
「ああ、それがいい。この女には何度も気絶させられたからな。彼氏も気絶させようぜ。何回まで正気を保てるか楽しみだぜ」
もはや完全に一線を越えてしまった男たちだった。
俺は命の危険を感じたが、男たちの意識が俺にむいていれば純菜が傷つくことはない。そう思うと少しだけ希望がわいてきた。後はなんとか隙を見て純菜だけでも逃げ出してくれれば。そう思っていた俺の期待を裏切る声がした。
「もういい」
純菜だった。
彼女は今まで見たことのない表情を浮かべていた。ああ、人が本当に怒ったらどうなるのか、それが初めて分かった気がした。
「ぜったいに許さない」
「ああん。なんだてめえ、むぐッ!」
純菜の手を掴んでいた男は完全に油断していた。目の前の少女の武器がなんであるのか、忘れてしまっていたのだ。そう、純菜の武器は腕力でも暴力でもなかった。その他者を威圧する爆乳こそが、彼女のなによりの武器だったのだ。
「て、てめえ、や、やめろ」
男の手が純菜の爆乳に埋もれている。それを誘っているのは純菜の手だった。彼女は捕まれた手をそのまま自分の胸の中へと引っ張りこみ、男にその禁断の果実にふれさせたのだった。
「は、離れろ。おい」
男の手が純菜の胸をつかんでしまった。
そのぐんにゃりとした柔らかさが、男の脳味噌を溶かした。彼は条件反射的に、もう片方の手でも純菜の胸をつかんだ。男自身、自分がなぜそんな行動をしたのか分かっていない様子だった。男は純菜から離れようとしたのだ。それなのに、何故両手でおっぱいを揉んでいるのか。
「す、すごすぎる。やめろッ。あ、手、手が、とまら、あ、アアンッ!」
揉むごとに純菜の爆乳は形を変え、その視覚情報が男の頭をジャックして操り人形に変える。男は自分の意志を手放し、もはや猿のようにして純菜のおっぱいに夢中になった。
「お、おいお前なにやってんだ」
もう一人の男が声をかけるが、それよりも早く純菜が動いた。
夢中になった男の顔面を掴むと、そのまま必殺のパフパフにもちこんだ。男の顔面が純菜の殺人おっぱいに埋もれ、動かなくなった。
「息を吸え」
底冷えするような純菜の声。それは絶対命令として男の脳裏に響いた。彼は大きく息を吸い、純菜のフェロモンを大量に摂取してバカになった。
「もっと」
「すうはあ。すうはあ」
「もっとだよ。ほら」
ドスウンンッ!
純菜が男のみぞおちを殴った。そのせいで空気が肺の中からなくなり、男は盛大に純菜の芳香を吸い込み、ビクンビクンと痙攣し始めた。
「そこで寝てろ。あとで念入りに壊してやるから」
純菜は地面に倒れた男に一瞥もくれることなく、もう一人に襲いかかった。
何が起きているか分かっていない男にむかって低空タックル。地面に仰向けに倒れ込んだ男によじのぼって、そのまま爆乳をすり付けていく。
「ひいいいッ! あ、よ、よじのぼる、なああッ」
純菜が男の股間を爆乳で潰し、じりじりと男の顔面めがけて移動していく。仰向けに倒れた男の体を滑走路にして、純菜の爆乳が行進を続ける。おっぱいが男の体で擦れるたびに、滑稽なほどの悲鳴が男の口から漏れた。
「溺れろ」
ぎゅううううっ!
そのまま移動を完了した純菜は、爆乳でもって男の顔面を食らった。捕食と吸収。純菜の谷間の中に埋もれて男の頭部が見えなくなってしまった。すぐにフェロモンを嗅がされ、男の抵抗していた腕がダランと墜ちた。傍目からも気絶したことが分かった。
「ひいい、く、くるなあ」
最後に残った俺を羽交い締めにしている男が半狂乱になった叫んだ。
それには無頓着に、純菜がゆっくりと立ち上がって、こちらに歩いてくる。ゆっくりと。一歩づつ。それは強者の歩みだった。圧倒的強者だけに許される歩みで純菜がこちらに近づいてくる。背後の男は「来るな」と叫びっぱなしだった。
「その手を離しなさい」
底冷えする貫禄に満ちた声。
俺の目の前にきた純菜は冷たい瞳をしていた。光がまったくない。冷酷な鉄仮面。しかし、その仮面の下からは怒りがふつふつと沸いてきているのが分かった。「ひい」という悲鳴。俺の首にかかった腕の力が緩む。
「聞こえなかったのか? その汚い手を健ちゃんからどかせって言ったんだけど」
純菜がダンと一度だけ足を地面で踏みならした。
男はビクンとして、咄嗟に俺の首から腕をはなした。「あ」と後悔の表情を浮かべた男は、次の瞬間には驚愕することになる。目の前。そこに純菜の姿はなかった。
「こっちだよ、ノロマ」
いつの間にか背後にまわりこんだ純菜が、男の背中を爆乳で潰しながら言った。不意をつかれた男がガクンと地面に膝をつく。それを逃す純菜ではなかった。
「墜ちろ」
じゅるるるるッ!
「ひいいいいいッ!」
背後から純菜の唇が男の矮小な口を奪った。
そのままディープキスで男の呼吸と抵抗を奪ってしまう。喘ぐ男を見下ろす純菜の冷たい視線がただただ恐ろしかった。人間を見る目ではなかった。下等な家畜でも見るように、その視線はただただ冷やかだった。
「あひん……」
男の体が弛緩した。
墜ちたのだ。気絶してしまった。まわりには、体を痙攣させる3人の男たちが倒れている。
「健ちゃん、大丈夫っ!?」
純菜がすぐに俺の体を支えて起こしてくれた。
その瞳には涙があった。さきほどまでの冷たい様子はなりをひそめ、優しい幼なじみがそこにはいた。
「ごめんなさいっ。わたしのせいだよね。わたしがちゃんとしてないから」
「なんでそうなるんだよ。お前のせいじゃない。それよりごめんな。守ってやれなくて」
「ううん。そんなことないよ。健ちゃんは守ってくれようとしたもん。3人相手に立ち向かって、すごくかっこよかったよ」
涙目の純菜。彼女は感極まったらしく、そのまま俺の唇を奪った。爆乳が俺の胸で潰れて、腰が抜けそうになる。
驚きで目を見開いた俺は、純菜が目を閉じて、一生懸命に俺の唇に吸いついてくる光景を見た。それは親を求める雛鳥みたいで、すごくかわいかった。
「ごめんね。ありがとう」
純菜が唇を離して言った。
「ちょっとここで待っててね。すぐにすませるから」
「す、すませるって……お、おい純菜」
俺の声を聞かずに純菜が気絶した男3人を一人づつ裏路地にひっぱっていった。周囲の視線が届かない建物と建物の間。人の気配がない暗闇に支配された一角だった。
「いつまで寝てるの」
地面に寝そべっている男を純菜が蹴った。
手加減も何もない力任せの一撃が男の顔面に炸裂する。悲鳴と共に男が一人、意識を取り戻した。その男は、純菜が4回戦で戦った相手だった。
「男に生まれてきたこと、後悔するほど犯してあげる」
冷徹な瞳と声。
それだけで戦意を失った男はみるみる顔を真っ青にして怯えた。
「た、助けて、っぎゃあああッ!」
男の命乞いには耳を貸さず、純菜が男の服をはぎとって全裸にした。
男はパフパフの影響でまだ体に力が入らない様子だった。怯えて命乞いをする男を無視して、純菜が必殺の膝上パイズリの体勢になった。
「残さずミンチにしてあげますね」
冷徹な眼のままでニッコリ笑った純菜。
その迫力に悲鳴をもらした男が、爆乳に挟み込まれてさらに鳴いた。純菜は手加減をするつもりはないらしく、いきなり乳圧をあげておっぱいを打ち付けだした。
「ひゃっぎゃあああッ!」
男が悲鳴をあげて射精した。どぴゅどぴゅと盛大な射精が純菜の爆乳の中に打ち付けられていく音がする。いつものようにその谷間からは一匹の精子だって脱出することはなかった。男の子供の種となる遺伝子情報は巨大な乳房の中に吸収され、その役割を果たすことなく、その肉の監獄の中でミンチにされる。
「4回戦ではセコンドの人が早めにタオルを投げてくれたから、最後まで出し切ってなかったですよね。ほかの人たちと同じように、絞りきってあげますからね」
「ひゃだあああッ! 助けてええッ!」
「ほら、2回目です」
「ひいいいいッ!」
男が悲鳴をあげてバウンドした。体を暴れさせて射精の快感を逃そうとしている。それを許さないのは大迫力のおっぱいで、純菜は完全に男の体をコントロールしていた。
すぐに男は白目をむいて、体から力がなくなり、気絶した。しかし、怒っている純菜がそれで許すわけがなかった。
「起きろ!」
ぎゅううううッ!
「ひっぎいいいいッ!」
純菜が乳圧をあげると、男の体が電気ショックをくらったように暴れて、すぐに覚醒した。ふはっと何が起きたのか分かっていない男は自分の股間に吸いついて離れないその爆乳と、底冷えするような笑顔を浮かべた純菜に気づき、顔を真っ青にさせた。
「安心してください。気絶してもすぐに起こしてあげますからね」
純菜がおっぱいを打ち付け、笑顔で男の悲鳴を受け止めながら言った。
「ほかのお仲間さんも、同じようにめちゃくちゃに犯してあげますからね。気持ちよすぎて死んじゃうかもしれませんが、こんな大きなおっぱいに殺されるんだから本望ですよね」
どこまでも辛辣に純菜が言った。
彼女は容赦をするつもりはないらしかった。純菜のパイズリはさらに続き、男は気絶と覚醒の狭間の中で人格を崩壊させていく。それが永遠と続いた。夜の住宅街で、サキュバスが獲物3匹をひたすらに犯し続けていった。
つづく